柏木 千春 人間社会学部 観光学科
教授

Professor Introduction

みんなで取り組む観光地の価値づくり

研究テーマ:「観光地におけるコラボレーション(協働)」

Q.研究テーマについて教えてください

「観光地におけるコラボレーション(協働)」

製品の製造と提供は、製品を作る場所(例えば、工場)と実際にお客さんが購買する場所(例えば、コンビニ)が異なります。だから、お客さんは、興味のある製品を購買前に近くのお店で見て、確認してから買うかどうかを決定することができます。しかし、観光地は、それができません。観光客は、そこに行くための休み時間と(自宅を出てから観光地までの)交通費を用意し、観光地に着いてから、(期待したどおりかどうかもわからずに)サービスを購入することになります。だから、観光地に関わる人たちが協力して、観光客がわざわざ時間とお金をかけてでも「行ってみたいな」と思ってもらえるようなイメージづくりや、観光地での経験すべてに不満を感じず、良い思い出となる経験を提供しなければなりません。私の研究は、こうした観光地に関わるみんなで取り組む観光地の価値づくりに関心を持っています。

Q.大学教員としていちばん印象に残っていることはなんですか

「いちばん」って言われると難しいですね。私は、大学教員になる前、旅行会社で長く勤務していました。そして、現在も全国規模で観光地域の魅力づくりのお手伝いをしています。私のゼミ生たちは、私の関わりのある観光地域あるいは企業での実習を行う機会を多く設定しています。例えば、ゼミ生は、奈良県吉野町の集落で2日間限定のカフェを経営しています。その際、彼らは、カフェのコンセプト、店のレイアウトを始め、商品開発、価格設定、プロモーションなど、自らお金と労力、アイディアを出し合って形にしていきます。そして、営業期間になると、地域のおじいさんおばあさんたちに喜んでもらうことと同時に、一定程度の利益(赤字を出さないこと)を両立させようと真剣に取り組んでいます。私は、講義受講中にはなかなか見られない学生たちの表情と、確実に成長していく過程に、毎回心を打たれています。

Q.学生に望むことはなんですか

自分自身が、自分の弱い点・苦手とする点を認め、そこから逃げずに克服する努力と挑戦をし続けてほしいと思います。
そのためには、

その1:「なりたい自分ってどんな自分?(理想の姿)」これをしっかりと思い描くこと
その2:それに対して、「現実は何ができていないか(あるいは、どこまではできているのか)」自己分析する時間と機会を設けること
その3:「(理想と現実の)ギャップを埋める」ための行動計画を立てること
が大切です。

でも、そうはいってもどうやっていいかわからないですよね~。
そう、だから流通科学大学では、入学後、みなさんの「なりたい自分」を探し出すサポートをしているのです。大学時代は、人生の中の一部にすぎません。でも、その期間に、自分の夢が明らかになり、実現に向けた行動計画づくり、実行、確認、修正の流れを身につけることができれば、充実した人生になるはずです。

Q.学生時代、先生の夢は何でしたか。それはかないましたか

私の夢は、2つありました。1つは、芸術的な世界に身を置くことでした。大学時代、創作ダンス部に所属し、大会用のテーマ設定、振り付け、曲の編集、衣装・照明デザインのすべてを担当していました。小さい頃から、自然界の創り出す空間、色に大変興味を持っており、それを絵にしたり、身体表現したりするのが大好きでした。ですから、就職先を考える1つの選択肢として、舞台芸術関連会社を視野に入れていました。

もう1つは、心理カウンセラーでした。大学では、心理学専攻臨床心理研究室に所属していたこともあり、病院や教護院、女子刑務所などでの実践研修を多く経験させていただきました。人の心に寄り添う仕事がしたいと思っていました。結果的には、人の心に寄り添う場を病院ではなく、観光の場に替えて旅行会社に勤務。さらには、芸術鑑賞ツアー、美容・料理・アート関連イベントや海外視察の企画・添乗も経験できましたので、2つ叶えたのかな。

Q.ずっと働き続けたいと考える女性が増えています。働く女子の先輩として、女子学生にメッセージをお送りください。

今は本当にいい時代になりつつあります。私の大学卒業時点では、大手旅行会社の多くが、女性社員の団体旅行営業職配置はありませんでしたし、昇給・昇格においてもハンディが全くないということはありませんでした。そのような中で、私は、様々な壁をぶち壊し、業界の中で、女性「初の・・・」という歴史を一歩ずつ築いてきました。「怒りとくやしさが原動力だった」と、私と同じ時代を生き抜き、今でも現役で頑張っている女性役職者も言っているくらい大変な時代でした。そんな時代を乗り越えてきたからこそ、みなさんにはっきりといえます。「思いのないところに道は開かない」と。意識を常に高く持ち、思い切り行動してください。誰か必ず応援してくれる人が現れますよ。

About a Professor

座右の銘

「思いのないところに道は開かない」

趣味

ホットヨガ、トレーニングなど黙々と集中できる時間が好きです。

尊敬する人

たくさんいます。自分の弱さに逃げず、どんな苦境にもあきらめず、挑戦し続けている人、自分の限界を決めない人、それでいてしなやかな人間性と美しさを兼ね備えている人に憧れます。

お気に入りの場所

オーシャンフロント(海を目の前にした)のテラスでのんびりできて、食事も美味しいところ。例えば、ベトナムダナンのビーチリゾートホテルはいいですね。

「最後の晩餐」に食べたいもの

ふわっふわのパンケーキ、ソフトクリーム、かき氷・・・食べます。

ペットにするならどんな動物?

ペットとしていてそばにいて欲しいのは、ベイマックス(ディズニ―映画のキャラクター)。動物ではないですが。人間の心と体を癒すために開発されたケア・ロボットって、いいと思いませんか。今すぐにでも欲しい!