第一回 流通シンポジウム (2006年9月18日開催)

第一回 流通シンポジウム (2006年9月18日開催)

公開日:2009年3月4日

日本が戦後の混乱期をようやく脱した頃、日本の未来を変えるべく、時を同じくして流通業を立ち上げた5人の男がいた。現在に言う“ベンチャー”に挑み、流通業発展のために共に闘った男たちが、起業当時の夢や苦労談、そして故中内功の功績を中心に流通業を語る。  

流通シンポジウム  流通シンポジウム

  1. 開催日  2006年9月18日 (祝)  13:00~14:30
  2. 場 所  流通科学大学 RYUKA HALL
  3. 参加者数 約600名
流通科学大創設者で前学園長故中内功没後の一周忌を記念したシンポジウム「流通革命は終わらない」が、2006年9月18日午後1時からRYUKA HALLで行われました。 伊藤雅俊・セブン&アイ・ホールディングス名誉会長ら、日本のスーパーマーケット創生期から流通業界をリードしてきた4氏がパネリストとして、今後の課題や中内功の功績、思い出を語りました。
コーディネーターの緒方知行・オフィス2020新社 取締役主幹は、「何を大事にしてこられたのか、また流通革命に思い連なるもの、最後に若い人たちに何を託したいか」を問題提起としました。 伊藤氏は「格差社会の弊害が指摘される中、真剣に社会や流通のあり方を考えるときだ。社会の変化、グローバル化に対応しないと生き残れない」と危機感をもって問題提起。 岡田卓也・イオン名誉会長相談役は、「流通産業は、いまやGNP(国民総生産)の60%を占めており、国の基幹産業となっている実態にもかかわらず、流通・小売業の社会的地位が製造業などに比べて低い産業構造がなお続いている。士農工商の時代から、現在に至ってもいまだ流通業界の位置付けは高いとは言えない」と指摘。「中内さんは流通革命でそうした格差と戦いつづけてきた。我々も挑戦し続ける」と決意し、「まだ流通革命は終わっていない、次世代の流通革命を担える人材を、この流通科学大学で育てていただきたい」と述べた。 一方、西川俊男・ユニー特別顧問は「流通業はお客様のために存在する。利便性を高め、地域にあった品揃えを追求することが重要だ。『良いものを安く』という中内さんの言葉は今も生きている」と強調。 清水信次・ライフコーポレーション会長兼CEOは「1960年代、中内さんが自ら店頭に立って販売している姿に触発され、私もこの業界でがんばろうと思った」と、自らの若き日を振り返り、さらに「中内さんは、ダイエーの創業者であり、この流通科学大学の創設者であるが、中内さんはダイエーと大学を全く切り離して、この大学を創った。国家や企業の命運ははかないもの、銀行も倒産する世の中となった。中内さんのダイエーは、今はなくなってしまったが、学校法人として創設されたこの流通科学大学は、立派に独立してやっている。そこまで先を読んでいた中内さんはたいしたものです。最後は、教育に情熱を燃やしていた中内さんは、この流通科学大学を今後も見守っていることだろう」と述べました。
このシンポジウムの内容は、日経MJ(2006.9.20、朝刊)でも記事にて掲載されました。  

パネラー

伊藤 雅俊氏

伊藤 雅俊氏

(株)セブン&アイ・ホールディングス名誉会長 1924年 東京都生まれ。 44年 横浜市立商業専門学校(現在の横浜市立大学)卒業。 本格的なチェーンストアを志し、58年株式会社ヨーカ堂を設立し、社長に就任。 イトーヨーカ堂、セブンイレブン、デニーズなどイトーヨーカ堂グループの創業者として活躍。 現在株式会社セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。  
岡田 卓也氏

岡田 卓也氏

イオン(株) 名誉会長・相談役 1925年三重県生まれ。 46年早稲田大学在学中に岡田屋呉服店代表取締役社長就任。 69年フタギ・シロと合併しジャスコ設立、代表取締役社長就任。 83年会長を経て、2000年から現職。 76年日本チェーンストア協会会長、82年東京商工会議所副会頭、93年日本ファッション協会理事長、95年日本小売業協会・日本ショッピング協会会長を歴任。 現在はイオン環境財団・岡田文化財団理事長として、CSR活動に専念。  
西川 俊男氏

西川 俊男氏

ユニー(株)特別顧問 1925年愛知県生まれ。 1949年西川屋取締役就任。 1963年西川屋チエン設立後、1971年ほていやと合併して誕生したユニーの副社長に就任。 1976年社長、1990年会長を経て1997年から現職。1980年から1984年まで日本チェーンストア協会会長。  
清水 信次氏

清水 信次氏

(株)ライフコーポレーション 代表取締役会長 兼 CEO 1926年三重県生まれ。 1956年清水実業設立。ライフストア、ライフコーポレーションと社名変更後も代表を務め、食品中心のチェーンストアを展開。 1986年日本チェーンストア協会会長に就任、売上税反対の陣頭に立ち活躍する。 1999年には食品スーパーの団体「日本スーパーマーケット協会」を立ち上げ、初代会長に就任。  
コーディネーター 緒方 知行氏

緒方 知行氏

(株)オフィス2020新社 取締役主幹 早稲田大学卒。商業界入社後、『販売革新』の編集長を14年間、そして商業界が発行する 5誌を統括する取締役編集局長と『商業界』編集長を兼任。昭和57年独立、58年月刊雑誌『2020AIM』(2006年創刊250号を期して『2020VALUE CREATOR』に誌名変更)を発刊。以来足かけ20年、今日に至る。現在その主幹。43年にわたり我が国の流通・商業の専門記者として、また専門編集者として一貫して取材・スタディに取り組み続ける、いまや現役として取材・執筆活動を続ける数少ない専門ジャーナリストの一人である。 また故郷大分での「豊の国商人塾」塾頭(塾長は広瀬大分県知事)を務めており(20年間)、全国商店街振興組合連合会の商人塾モデル委員会の委員長を通して全国的に商人塾を中小企業庁のバックで広め、商人塾おこしに取り組んでいる。 将来的な展望も見据え、次世代の商業・流通業人の育成活動にも力を入れている。 主な著書は『ジャスコの経営』『ダイエーが蘇るとき』『セブン-イレブン流通情報戦略』『THE商人塾』『タンピンカンリ』『二人の流通革命 -中内功と鈴木敏文』 など45冊。

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