2021大学院案内
3/16

 本学大学院は、「流通を科学する」という建学の理念のもと流通科学大学で行われてきた教育・研究活動をさらに高度化し、流通やマーケティングに関する諸問題へ総合的・国際的にアプローチする高度研究・教育機関として1996年に開設されました。1998年には博士後期課程も設置され、流通科学研究科・流通科学専攻というわが国でも初めての大学院として、本学学部卒業生にとどまらず、アジアからの留学生を中心とした数多くの修了生を輩出し、日本やアジア、さらにはグローバルなレベルでの流通科学の発展とビジネスの進展に貢献してきました。 流通やマーケティングが、国家の経済発展や市民の生活レベル向上に大きな役割を果たすということは言をまちません。企業の生産活動や人々の消費行動は、技術革新や社会情勢などさまざまな要因に影響され、また常に時代の変化にさらされます。現下においては、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)の進化、グローバル化とナショナリズムのせめぎあい、地球環境問題への対策や持続可能な発展の重要性、少子高齢化社会における人々の生活スタイルや価値観の多様化など、多くの変化が現実の世界で起こっています。生産と消費をつなぐ役割を果たす流通や、生産・消費の場に新しい価値をもたらすマーケティングも、常に変化への対応が求められ続けることになります。 こうした情勢をふまえつつ、本学大学院は今後もアジアを中心とした国際社会、日本の社会経済はもとより、地元産業界や地域生活、あるいは研究・教育界などさまざまな領域でリーダーとなりうる高いレベルの専門知識・能力、人間的魅力を備えた人材を育成することで、広く社会に貢献していきたいと考えています。(1988年(昭和63)4月)2第一次世界大戦は、石炭と鉄の取り合いで始まり第二次世界大戦は、石油の奪い合いで勃発した。流通が機能し、世界中に食料や資源が行き渡れば、人が殺し合い、物を取り合うことはなくなる。私は、この信念を戦争を知らない世代に伝えるために流通科学大学を創設した。流通科学大学 大学院 流通科学研究科長清水 信年本学創設者 中 内 㓛変化する現代社会に対応し新しい価値をもたらすリーダー育成。大学創設の想い

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る