2年ぶりに全学部合同で【2021年度 学部卒業式・大学院修了式】を実施
公開日:2022年3月23日
3月17日(木)、【2021年度 学部卒業式・大学院修了式】を神戸ポートピアホテルにて実施しました。
昨年度は、コロナ禍の影響により2部制で行いましたが、今年度は感染防止策を講じたうえで、2年ぶりに全学部合同での卒業式となりました。
式典では、各学部・学科の代表者に、藤井啓吾学長より卒業証書と学位記が授与されました。その後、藤井学長は式辞として『3つのお願い』について話し、社会人としての一歩を踏み出す卒業生にエールを送りました。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また、卒業生をこれまで育ててこられた、保護者の皆さま、ご家族の皆さまにも、心よりお祝い申し上げます。
皆さんが本学を巣立って行かれるにあたり、私から皆さんにお願いしたいことを3つ、お話ししたいと思います。
まず1つ目ですが、卒業後も学び続けてほしい、ということです
今や、人生100年時代とも言われるように、皆さんが社会に巣立ってから経験する時間は、これまで学校で過ごした毎日よりも、ずっと長い時間になります。これまで学校で学んできたことは、これからの皆さんにとって大切な土台になると思いますが、それだけでは、これからの人生の中で、みなさんが実際に直面する課題に答えを出していくには十分ではないと思います。そんな困難な課題にぶつかったとき、そういうときにこそ、それをチャンスととらえて、新しいことを学んでいってほしいと思います。
「学ぶ」と言っても、他人から教えられたことをただ吸収していくだけでは十分ではありません。もっと大事なことは、自分の頭で考えるということです。皆さんには、本学で学んだことを通じて、この「自分の頭で考える」という力も随分身についたと思いますが、これからがいよいよその力を発揮するときです。
実際に社会に出てみると、目の前の仕事や、自分や自分のまわりの人との関係で、さまざまな困難や課題に直面すると思います。そんな時に、それを乗り越え、答えを見つけていくためにも、学び続けることにより、自分の頭の中の引き出しを増やしていってほしいと思います。
課題を乗り越え、答えを見つけるためには、様々なアイデアを出していく必要がありますが、それは突然降ってわいてくるわけではありません。いろいろなアイデアというのは、人間が長い間に培ってきたアイデアの組み合わせを変えていくことで生まれてきているのがほとんどだと言われています。そういう意味では自分の中にいろんなアイデアの引き出しを持っていること、そのために学び続けることが必要だということです。
2つ目は、これは、と思うことは最後までやり抜いてほしい、考え抜いてほしい、ということです。
皆さんのこれからの人生の中でここが踏ん張りどころだと思うところが何度かあると思いますが、そういったときは自分がこれだと思う事をやり抜いてほしい、ということです。物事は、自分の目指したようにはなかなか進まないと思いますし、自分一人ではできないことがいくつもあると思います。ただ、そういうときに途中であきらめてしまったり、他の人のせいにして、自分としては納得できないような取り組み方で済ませてしまった場合、自分には何も身につかないものです。一方で、小さなことでもいいので、とことん自分が納得いくまでやり抜いたという経験を一つ一つ積み重ねていくことによって、人はやがて大きく成長していきます。
人生というものは同質の時間が延々と続くというよりは、皆さん一人ひとりにとっての勝負時・頑張り時というものがきっとあると思います。そこで頑張っておかないと、後々やりたくなっても、もう遅いということもありますし、中途半端な取り組みとなってしまうと何も自分の身にもつかないということになってしまいます。そういう時にこそ、とことん自分が納得するまでやり抜いていただきたいと思います。
3つ目ですが、最後まで自分を諦めないでほしい、ということです。
ここまで、学び続けてほしいとか、やり抜いてほしいとか申し上げましたが、そうはいっても、いつもそういったことばかり続けられるものでもありません。
皆さんは、本学でこれまで学んでこられた間に、何度も、「ネアカ、のびのび、へこたれず」という言葉を耳にしてこられたと思います。言うまでもなく、本学を創立された中内功さんが座右の銘とされていたことばですが、私は、この3つの中でも「へこたれず」というところが一番大事なところだと考えています。
長い人生、幾度となく、つまずいたり、思いどおりにならなかったり、ということが起こると思います。他の人が自分の思い通りにならないというのはいわば当たり前のこととして、自分自身が思い通りにならないことが一番悔しいものです。どれだけ頑張っても思い通りにならないことは、たくさんあります。そんな時でも自分を諦めず、へこたれないで前を向いていただければと思います。
そして、そんなときに力になるのが、本学で出会った、仲間や先輩や、先生や職員です。どうか、自分一人ではどうにもならないと思った時にこそ、そういった人たちのことを思い出して、いつでも会いに来ていただければと思います。
以上、学び続けること、やり抜くこと、自分を諦めないこと、の3つをお願いして、私からのお祝いのご挨拶といたします。
改めまして皆さん、本日はご卒業おめでとうございます。
2022年3月17日
流通科学大学 学長 藤井 啓吾
続いて、【中内賞(※)】の授与式が行われ、今年度の受賞者・清水健吾さん(商学部経営学科)に、中内潤理事長より表彰状と副賞を授与。その後、清水さんは卒業生代表として答辞を述べました。
また、学部卒業式の前には【中内賞】以外の学生表彰式を、式後には大学院修了式を実施しました。
※【中内賞】とは、4年間の学生生活のなかで学業のみならず課外活動等において、極めて顕著な成績を収め、全学の模範となるような実績を最も多く有する個人を表彰する制度です
式典後は限られたわずかな時間ではありましたが、4年間ともに過ごした仲間やお世話になった教職員とささやかな語らいの場を持ち、学生生活最後のひとときを過ごしました。
大学生活の半分をコロナ禍で過ごした今年度の卒業生たち。もどかしさを感じながらも、そのなかでできることを見出し、さまざまなことに取り組んできました。その経験と4年間の学びを生かし、また大学生活を通して出会った仲間を大切に、変化する社会のなかでも自分らしく人生を切り拓いていってほしいと思います。
卒業生の皆さまのますますのご活躍を祈念しています。
ご卒業、おめでとうございます。
当日の様子
盛装で会場へ向かう卒業生たち
学部卒業式
中内賞授与式
卒業生答辞
別会場で卒業証書・学位記授受
早期卒業生
学生表彰式
大学院修了式
友人との最後の語らい
写真撮影用看板を前に
友人や教員との記念撮影