地域の行事を調べ、社会を読み解く。社会調査を実践する「社会調査演習Ⅰ」
公開日:2026年10月19日
人間社会学部心理社会学科の栗田真樹教授と桑原桃音准教授が担当する「社会調査演習Ⅰ・Ⅱ」では、社会調査士※の資格取得を目指し、調査計画の立案から現地での調査、データの分析まで、社会調査の一連の過程を実践的に学んでいます。
※社会調査士は、インタビューやアンケートなどの調査方法を身につけ、統計や世論調査の結果を分析・検討するなど、社会調査に必要な専門的能力を備えた人材です。「社会調査演習Ⅰ・Ⅱ」を含む所定の科目を修得することで、資格取得を目指すことができます。
今年度も、地域の地蔵盆を題材にフィールドワークを実施しました。学生たちは、西代寺を担当する班と、須磨寺駅・東須磨駅を担当する班、長田駅周辺を担当する班に分かれ、それぞれの地蔵盆で参加者への聞き取りやアンケート、現地での観察などを行いました。調査結果をもとに、それぞれの地蔵盆の特徴について考察し、9月24日(木)と10月1日(木)に報告会を行いました。
社会調査の方法を、現場で実践的に学ぶ
本授業では、社会調査の計画から実施、分析までの一連の方法を、実践を通して学びます。
調査の題材とするのは、人々の消費の場であり、生活空間でもある商店街で行われる催事です。なかでも地蔵盆・地蔵祭に着目し、催事の実施や継続の方法、運営上の課題などを調査。現場での調査を通じて、調査を立案・実践する力と、社会調査に必要な手順や技法を身につけていきます。
地域の行事に足を運び、観察とアンケートで実態を探る
西代寺を担当した班は、地蔵盆の準備段階から現地に入り、当日の様子や参加者の雰囲気を観察しながら、参加者を対象とした調査を実施しました。調査結果をもとに、地蔵盆の特徴や、より多くの人に参加してもらうための改善点について考察。発表では、子どもから高齢者まで幅広い世代が参加していることを、同寺の地蔵盆の特徴として挙げました。
一方、須磨寺駅・東須磨駅周辺、長田駅周辺を担当した班は、会場までの交通手段や参加者の年齢層、現地での行動や様子にも着目しました。地蔵盆が地域の人々にどのように受け入れられているのかを、さまざまな角度から調査。現地での観察を通じて得た情報も踏まえ、それぞれの地蔵盆の特徴を考察しました。
調査で得た発見を、地域へ返す
調査を終えた学生たちは、「フィールドワークの経験は貴重だった」と振り返ります。また、調査の実施には事前の計画が重要であることを学び、「どのように計画を立てればよいのかを学んだ」「現場で学ぶ経験の大切さを実感した」と話しました。
今後は、今回収集したデータを集計・分析し、アンケート結果などを各寺・各開催団体にフィードバックする予定。あわせて、地域の行事が持つ役割や特徴について、さらに考察を深めていきます。
現場で観察し、声を聞き、得られた情報を分析する。
そして、その結果を地域に返す。
地蔵盆を題材とした一連の調査を通じて、学生たちは社会調査に必要な方法と視点を実践的に学んでいます。









