FDの研究と推進
最終更新日:2024年5月10日
公開日:2023年6月15日
FDとは
Faculty Development
「Fuculty Development」略して「FD」は、授業をよりよくするために大学が組織的に取り組むことを指します。
時代と社会のニーズに即した質の高い大学教育を実現していくために、流通科学大学では「全学的一斉授業公開制度」を軸として、学生による「授業評価」や研修会、教員評価制度など多くのFD活動に取り組んできました。
流通科学大学のFDへの取り組み
流通科学大学では「学生による授業改善アンケート」を1994年度から導入し、1997年度から学生による授業評価を体系化して統計処理を行い、2001年度からは「学生による授業評価」結果を教職員に公表して結果を共有するなど、継続的にFD活動を実践してきました。
また2000年から行ってきた公開授業を体系化し、2003年度後期からは「オープンクラスウィーク」制度として導入し、授業改善に大きな効果をあげています。
特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)に採択
平成19年度には、流通科学大学のFDへの真摯な取り組みを評価していただき、文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」として採択されました。
高等教育活性化促進のために、文部科学省が平成15年度から実施している大学改革支援事業です。
応募大学・短大から特色ある優れたものを選定し、年間1,600万円を上限に、2~3年間の補助金が交付されます。
平成19年度においては、331件の応募中、52件が採択されました。本学の「全学的一斉授業公開制度を軸とするFD活動」もその中の1件です。
大学全入時代を迎えた現在、授業方法と内容を改善することによって学生の勉学意欲を引き出す努力は、大学が一丸となってなすべき課題となっています。
本学の「全学的一斉公開授業制度」はこうした課題の解決につながる優れた取り組みであると認められました。
授業改善のインセンティブが高まるとともに、他大学の取り組みの参考にもなっています。
文部科学省 特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)(関連外部リンク)
FD研修会
2023年度
第1回FD研修会
日時:2023年5月10日(水)16:30~17:50
テーマ:「障がい学生支援について」
講師: |
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第2回FD研修会
日時:2023年8月3日(水)16:30~17:50
テーマ:「授業改善アンケート結果を活用した授業改善」
テーマ解題、グループディスカッション、グループごとの発表
進行:西尾範博 高等教育推進センター長
2022年度
第1回FD研修会
日時:2022年5月11日(水)16:30~17:50
テーマ:「考える学習型授業について」
講師:南木 睦彦 教授
第2回FD研修会
日時:2022年6月8日(水)16:30~17:50
①テーマ:「「デジタル社会の基礎知識」2022年度後期開講に向けて」
講師:南木 睦彦 教授
②発表テーマ「「デジタル社会の基礎知識」2022年度後期開講の必要性と意義」
講師:福田 司文 教授
③発表テーマ「「デジタル社会の基礎知識」学習内容案と教員への協力依頼」
講師:宇佐美 美紀子 特任講師
第3回FD研修会
日時:2022年8月3日(水)16:30~17:50
①テーマ:「PROGテストの概要」
講師:株式会社リアセック 俊成 由華(としなり ゆうか)氏
②テーマ「本学におけるPROGテストの実施について」
講師:学長 藤井 啓吾 教授
2021年度
第1回FD研修会
日時:2021年9月8日(水)11:00~12:00
①テーマ:「本学の授業改善への取り組み(ルーブリック評価、反転授業等)」
講師:南木睦彦 教授
②発表テーマ「基礎能力科目ルーブリック」
事例発表講師:中島美佐穂 准教授
第2回FD研修会
日時:2022年12月8日(水)17:00~18:00
テーマ:「授業へのICT活用(本学のMSアプリケーション製品の活用を目指して)」
事例発表講師:柿沼英樹 准教授
第3回FD研修会
日時:2022年2月24日(木)11:00~12:00
テーマ:「基礎能力(コミュニケーションの基礎)」科目の授業改善にむけた予備的検討 -ルーブリックの導入と学生の意識調査を中心に-」
事例発表講師:中島美佐穂 准教授、井上幸 准教授
2020年度
第1回FD研修会
日時:2020年10月28日(水)16:30~17:30(オフライン)
テーマ:「Teams活用による授業運営手法」
講師:柿沼英樹 准教授
2019年度
第1回FD研修会
日時:2019年6月5日(水)16:30~18:00
テーマ:「学校現場におけるハラスメントの実情とその対策について」
講師:株式会社エデュース 木村克紀 氏
第2回FD研修会
日時:2019年8月7日(水)16:30~18:00
テーマ:「研究倫理コンプライアンス」
講師:ロバスト・ジャパン株式会社 吉田勝久 氏
第3回FD研修会
日時:2019年11月27日(水)16:30~18:00
テーマ:「学生を引きつける授業」
講師:京都外国語大学教授 梶川裕司 氏
第4回FD研修会
日時:2020年2月26日(水)16:30~18:00
テーマ:「社会共創活動企画の活用事例やその教育効果、及び今後の課題について」
講師:東利一 教授、清水信年 教授、村上友章准 教授、辻本乃理子 准教授
2018年度
第1回FD研修会
日時:2018年6月6日(水)16:30~18:00
テーマ:「学校現場におけるハラスメントの実情とその対策について」
講師:株式会社エデュース 芝田剛志 氏
第2回FD研修会
日時:2018年8月8日(水)16:30~18:00
テーマ:「研究における不正使用、不正行為 防止教育について」
講師:株式会社エデュース
第3回FD研修会
日時:2018年10月10日(水)16:30~18:00
テーマ:「学生の考える力、論理的思考力、想像力、コミュニケーション力を高める授業の進め方」
講師:関西大学 文学部 安藤輝次 教授
第4回FD研修会
日時:2019年1月30日(水)16:30~18:00
テーマ:「発達障害をかかえる学生への支援について」
講師:兵庫県こども家庭センター児童虐待等対応専門アドバイザー 田中隆志 氏
全学的一斉授業公開制度(オープンクラスウィーク)
この取り組みは、すべての授業を公開して参観しあい、意見交換し、経験を蓄積して活用し、授業を改善して学習を促進しようとする制度です。各セメスター内の約3週間をオープンクラスウィーク(以下OCW)として全学的に公開授業を推奨する期間としています。
参観の申し込み・意見交換・データベース化・公開はOCWシステム(独自開発)上で行います。参観者は学んだ点と改善すべき点を入力し、公開者はそれに対してコメントを入力します。全入力内容は学内Web上と冊子で公開しております。学んだ点と改善指摘事項を実際に授業でどう生かしたかを検証しています。
「全学的授業参観・公開制度(オープンクラスウィーク制度)とその効果」(京都大学高等教育研究第12号、2006年12月)については、下記のダウンロードボタンをクリックするとPDFファイルでダウンロードしていただけます。
「全学的授業参観・公開制度(オープンクラスウィーク制度)とその効果」(京都大学高等教育研究第12号、2006年12月)(関連外部リンク)
成果報告書
成果報告書とはオープンクラスウィークの公開授業での成果を文書で残すもので、授業を参観した者と公開した者、双方が記入する方式となっている。
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参観した者
オープンクラスウィークの公開授業を参観して、学んだ事項や改善すべき事項を記入する。
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公開した者
参観者の記入した学んだ事項や改善すべき事項に対して、公開者としてコメントを入力することができる。
閲覧はWeb上から成果報告書データベースを閲覧可能。また冊子体としても閲覧可能。
本学のオープンクラスウィーク(公開授業)の特徴
- 授業公開者は専任教員と希望する非常勤講師。参観は専任教員と非常勤講師、職員でも可能な点。
- 授業改善アンケート結果が学内公開されているので、それを参考にして参観できる授業を選べる点。
- 授業参観の成果が成果報告書として学内公開される。
- すべてシステム化されておりWEBを通じて簡単に参観申込、成果報告書の入力、公開コメントの入力、成果報告書の閲覧ができる点。
オープンクラスウィークの導入経緯
2000年度より、各教員の意見交換等を目的として実際に開講している授業を教職員が見学することになりました。
さらに2003年度後期より、「開放授業」ならびに「オープンクラスウィーク」を新たに導入しました。これは、学生に対し一層魅力ある授業を提供するためには、ティーチング手法等について教員間で相互に学びあうことが効果的であるという観点から実施したものです。
今後は、この主旨を徹底するため、授業を「原則公開」とし、教員の学びあいのネットワークを構築するとともに授業改善に役立てることとしました。
- 開放授業
- 教員の相対的な関係において、授業を開放し個々人の授業を高度化することを目的とする。
- 参観希望者は開放者に参観希望を伝え、あるいは開放者は参観者に参観依頼を行うことによって実施する。
- オープンクラスウィーク
- 教育審議会のイニシャティブのもとで授業を公開し(狭義の「公開授業」)、組織として授業を高度化することを目的とする。
- その実践方法として、学期中に1回(年2回)、2週間程度の「オープンクラスウィーク」を設けこの間はすべての授業を公開し、誰もが自由に授業を参観できるものとする。