山口ゼミがネスタリゾート神戸と連携。テーマパークビジネスの課題に挑む

山口ゼミがネスタリゾート神戸と連携。テーマパークビジネスの課題に挑む

公開日:2026年2月16日

ネスタリゾート神戸と連携1

スポーツやイベントを通じて社会を学び、社会人基礎力や研究力を育むことを目的に活動している人間社会学部人間健康学科・山口志郎教授のゼミ。プロラグビーチームやプロバレーボールチームとの連携活動や神戸マラソンでの調査などを通して、実践的なスキルの習得に努めています。

ネスタリゾート神戸が抱える課題を見つけ、解決策の提案へ

そんな山口ゼミが、今秋から取り組んでいるのが、兵庫県三木市にある総合リゾート『ネスタリゾート神戸』との社会共創プロジェクト。同施設が抱える社会課題の解決策への学生視点での提案とともに、現場での体験を通じてスポーツ・観光・イベント・テーマパークビジネスの実践的な知識と課題解決能力を養うことを目的としています。

12月11日(木) 中間報告

ネスタリゾート神戸と連携2

中間報告で現状のアイデアを提案

プロジェクトのキックオフから約2カ月後の12月11日(木)、株式会社ネスタリゾート神戸の担当者3名を本学に招き、中間報告を実施しました。

9月に同施設にて行われた導入研修で、事業概要や地域課題について理解を深めたゼミ生たち。続いてフィールドワークを通して、自分たち自身で施設を観察・調査し、課題を見つけていきました。以降、フィールドワークでの調査結果を整理・分析。改善に向けたアイデアを議論し、この日の中間報告に臨みました。

「分析」「ブランド体験強化」「空間」「待ち時間」のテーマごとに発表

中間報告は4チームに分かれて実施。最初のチームが、調査および分析結果について報告し、続く3チームがそれぞれ「ブランド体験強化班」「空間」「待ち時間」をテーマに、課題と解決策について提案しました。現地での調査に加え、学内でさまざまな視点からアンケート調査を実施。その結果から、「世界観」を共通項とした3つのテーマカテゴリーを設定し、改善に向けて議論を重ねて導き出した渾身のアイデアを発表しました。

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高い評価を受けた現状把握力とアイデアの発想

提案を聞いた担当者の方々は、ゼミ生たちの現状把握力やアイデアの発想、視点について高く評価されていました。一方、アンケート調査の項目について「もう一歩深掘りした結果があるとなおよかった」と指摘も。また、最終報告に向けて、「実現の有無に関係なく、もっと学生ならではの自由は発想でアイデアを考えてみてほしい」と、全チームにアドバイスされました。

「実際のビジネスレベル」と学生を賞賛。最終報告に期待

最後の挨拶で、「学生のゼミ活動の域を超え、実際のビジネスのレベル」と、ゼミ生たちの提案を評価した担当者の方々。ゼミ生たちは、この言葉を自信に、この日いただいたアドバイスを改めて整理し、来年2月に予定されている最終報告に向けて提案をさらにブラッシュアップしていきます。

ネスタリゾート神戸と連携5

2月9日(月) 最終報告会

最終報告会1

秋のキックオフから中間報告を経て、人間社会学部・山口ゼミの3年生がネスタリゾート神戸との社会共創プロジェクトの最終報告会に臨みました。当日は同施設から3名のご担当者が来学。
冒頭には「前回は中間発表とは思えない完成度で、今回の最終発表を心待ちにしていた」と期待の言葉が寄せられました。学生たちは緊張しながらも、現地での観察や学内アンケート、関連事例のリサーチを重ねて磨き上げた提案を自らの言葉で丁寧に説明しました。

分析班:学生目線で読み解く「最適価格」

分析班は、中間報告での指摘を踏まえ、学生層を対象とした追加アンケートにより価格受容帯を再検証しました。回答データから、全体としては三千円台前半が最も受け入れられやすい水準であること、さらに訪問経験の有無によって受け止め方が大きく異なることを示し、繁忙期と閑散期での運用方針を示唆しました。質疑では、学割施策や収益確保との関係、価格を下げる際に必要となる集客増の考え方など、運営側の視点が共有され、学生の分析が意思決定の現実に触れる機会となりました。

待ち時間班:待ち時間を“体験価値”へ転換する仕掛け

待ち時間の質に焦点を当てたチームは、アトラクションの背景や設定に触れられる導線づくりと、園内のQRコードを起点としたARミッションを提案。写真・動画撮影が日常化した若年層の行動特性に寄り添い、正解時の演出や限定フィルターを思い出化の仕掛けとして位置づけました。ネスタ側からは前向きな反応が寄せられ、事業化の可能性に議論が広がりました。
一方で、「なぜ他の施設で一般化していないのか」という逆説的な問いも飛び、学生たちは費用対効果や運用負荷、汎用ソリューション化の難しさといった“越えるべき壁”にも目を向けました。企画の面白さに加え、成立条件を見極める視点の重要性を学ぶ時間となりました。

最終報告会2

ブランド体験強化班:チケットを“身につける体験”へ

ブランド体験強化班は、中間報告で高評価を得ていた「バンダナ型入場チケット」構想を起点に、最終報告ではラバーバンドや首掛けタグなど、実装難易度と運用課題を踏まえた代替アイデアへと発展。転売・再入場対策、在庫管理、システム費用の現実的な論点も整理しつつ、記念性や会話のきっかけ、コレクション性を活かしたリピート誘発の設計を描きました。ネスタリゾート側からは「ラバーバンドを来場割引やキーホルダー化と連動させると、単価向上と再訪動機の両立が見込める」との示唆があり、企画は“想い”から“運用”へと一段階深まって着地しました。

空間班:自然を活かした“冒険体験”で回遊性を高める提案

空間班は、ネスタリゾートの広大な自然を「陸・海・空」に見立て、アトラクション体験を入口に、写真のお題探しや簡易ろ過、火起こしなどの小さな挑戦を積み上げる“冒険スキルアップミッション”を提示。園内の痕跡とQRコードを結び、学びを伴う知的好奇心の導線も組み込み、体験が連なって物語として記憶される設計を示しました。生成AIを用いたBGMの試作まで踏み込み、世界観の増幅に音からアプローチした点も特徴です。議論では、ターゲット設定や人員配置、必要資材のコストなど、実装段階での検討事項が整理され、構想を運営計画へと接続する視点が得られました。

数カ月で育まれた学生の成長

最終報告後、ネスタリゾートの担当者からは率直かつ建設的な助言が寄せられました。学生たちはその言葉を受け止めながら、自らの提案に一定の手応えを感じている様子でした。
数カ月にわたるフィールドワークとデータ分析、仮説構築と検証のプロセスを経て、学生たちは自らの言葉で社会に向けて提案できる力を培いました。議論の過程で直面した課題は、発想を磨く“砥石”となり、企画の質を一段と高める経験となりました。
山口ゼミの社会共創プロジェクトは、提案を提出して終わるのではなく、実社会との対話を通じて問いを深め続ける学びの場となっています。

最終報告会3

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