千野氏が語るWeb3の本質
― 次世代の金融と社会インフラを考える出張講義を実施 ―
公開日:2026年1月5日

Binance Japan 株式会社 代表取締役・千野剛司氏による出張講義を開催
12月23日(火)、経済学部経済情報学科、吉川満准教授のゼミ活動の一環として、暗号資産取引所を運営する Binance Japan(バイナンス・ジャパン)株式会社 の代表取締役である千野氏をお招きし、出張講義を実施しました。
Binance Japan 株式会社 は、ビットコインやイーサリアムをはじめとする暗号資産の取引サービスを提供する、世界最大級の暗号資産取引所です。日本においては2023年8月より事業を開始し、暗号資産の社会実装や制度対応にも積極的に取り組んでいます。
ゼミ活動の一環として行われた実務家による特別講義
同ゼミでは、金融・経済・データを切り口に、現実社会で起きている制度や市場の変化を読み解き、知識の習得だけでなく、実社会で活用できる思考力や判断力を養うことを目的としています。
Web3は、暗号資産という技術要素にとどまらず、金融、契約、証明、データ管理といった社会インフラ全体を再設計する考え方です。今回は、業界の第一線で制度設計や社会実装に携わる実務家から、理論と実務の両面を学ぶ貴重な機会となりました。


講義で取り上げられた主な内容
Web3を社会構造の変化として捉え、基礎から応用まで以下のテーマについて講義が行われました。
- Web3の基礎知識
Web1・Web2との違いを踏まえ、「所有(Ownership)」という概念を軸に、Web3が目指す世界観を整理。 - ビットコインとは何か
リーマン・ショックを背景に誕生した経緯や、法定通貨との違い、価値が成立する仕組みについて解説。 - 暗号資産の種類
ビットコインとイーサリアムの違いを中心に、暗号資産が「お金」だけでなく、契約や証明の基盤として機能する点を紹介。 - 取引所の役割 ― CEXとDEX
中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の違いや、それぞれの役割と意義について説明。 - 市場サイクルとトレンド
株式や為替と同様に、暗号資産市場にも存在するサイクルやトレンドの考え方を紹介。 - Binanceの取り組み
世界的な取引所としての役割に加え、日本市場における取り組みや、暗号資産をより身近な存在にするための展望について語られました。
Web3を「社会インフラ」として捉える視点
Web3は単なる技術や投機の話題ではなく、「誰が、何を、どのように所有・証明するのか」という、社会の根幹に関わるテーマであると話されました。
ブロックチェーン技術によって、国や企業といった特定の主体に依存せず、個人が主体的にデータや資産を管理する可能性が広がっていること、またその一方で制度やプライバシーとの向き合い方が重要であることが、具体例を交えて語られました。
学生との質疑応答
講義の後半には、学生からの質問の時間が設けられました。
「Web3が社会に普及するうえでの課題」や「既存の金融制度とどのように共存していくのか」といった問いに対し、千野氏は実務の視点から丁寧に回答いただきました。

技術の可能性だけでなく、制度設計や社会的合意の重要性について語られる場面もあり、学生にとってWeb3をより現実的なテーマとして捉える機会となりました。
今回の出張講義は、「いま、現場で何が起きているのか」を知る貴重な学びの場となりました。
本講義は、学生が将来のキャリアや社会のあり方を考えるうえで、大きな示唆を与える機会となりました。








