学生の視点で“スタジアムのあり方”を問い直す
青山ゼミがファジアーノ岡山新スタジアムに関する観戦者意識調査に挑戦
公開日:2026年1月30日

人間社会学部・青山将己ゼミでは、スポーツが持つ価値や可能性を社会にどのように広げていけるのかをテーマに、「スポーツプロモーション」を軸とした研究・教育活動に取り組んでいます。
今期のゼミ活動では、Jリーグクラブ・ファジアーノ岡山と連携し、同クラブが検討を進める新スタジアム構想に関する観戦者意識調査に挑戦しました。
1月22日(木)には、ファジアーノ岡山および新スタジアムの整備を推進する会に対し、調査結果の報告と、それを踏まえたスタジアム構想への提案を行いました。
本調査は、実際にスタジアムを訪れる観戦者の声を起点に、「観る側の視点」からスタジアムに求められる価値や役割を多角的に捉えることを目的に実施し、収容規模や求められる機能、試合日以外の活用イメージなどについて幅広く意見を集め、分析を進めていきました。
観戦者の声を丁寧に読み解く調査設計
調査は、2025年9月に行われたファジアーノ岡山のホームゲーム会場で実施。アンケート方式により、500件以上の回答を回収しました。
観戦回数やサポーター歴をもとに、コアファン層・中間層・その他の層に分類し、それぞれの層がスタジアムに対してどのような考えを持っているのかを整理・比較した青山ゼミの学生たち。
「自分たちだったらどう感じるか」というファン・サポーターの目線を意識し、単に数値を集めるのではなく、観戦者一人ひとりの実感が浮かび上がるようアンケート設計にも工夫を重ねました。
データ分析から見えてきた現実的なコアファンの存在
分析の過程で学生たちが注目したのは、観戦回数が多い、いわゆるコアファンほど、希望する収容人数が必ずしも大きくない傾向が見られた点です。
学生たちはこの結果について、スタジアムの規模そのものよりも、ファンで埋め尽くされた一体感のある空間でチームを応援したいという思いが強く表れているのではないかと読み取りました。あわせて、整備費用や運営面とのバランスを意識した現実的な視点も背景にあり、こうした意識が重なり合った結果として表れた可能性があると考えています。
また、新スタジアムに求める機能として、オフィシャルショップや飲食施設に加え、防災拠点としての役割を期待する声が多かったことも、調査を通して得られた重要な気づきの一つとなりました。
調査結果を社会に伝えるという経験
報告の場では、学生たちは調査結果を示すだけでなく、
- 調査を通して何を感じたのか
- 数字の背後にどのような意識が見えてきたのか
- 観戦者の声をどう受け止めたのか
といった点を、自分たちの言葉で整理しながら発表に臨みました。
発表を終えたゼミ生からは、「自分たちの調査結果が、今後のスタジアム構想にどのようにつながっていくのか、期待と緊張がある」といった声も聞かれました。
問いを立て、考え続ける学びへ

「スタジアム」という地域に開かれたテーマを通じて、観戦者、地域、そして将来像といった複数の視点を行き来しながら思考を深めた今回の取り組みは、教室内の学修では得がたい実践的な学びとなっています。
青山ゼミでは今後も、「スポーツ」を切り口に、学生自身が問いを立て、調査し、社会に向けて発信する学びを継続していきます。











