辻本ゼミの学生が空き家改修に挑戦中! 目指すは家島の魅力発信も兼ねたセミナーハウス
公開日:2025年5月8日
人間社会学部心理社会学科・辻本乃理子准教授のゼミでは、2023年度から『家島活性化プロジェクト』に取り組んでいます。
5月19日(日) 空き家改修作業①
2024年度は、空き家の改修に取り組んでいるゼミ生たち。5月19日(日)には、有志の学生1名を加えた7名が現地を訪れ、いえしま案内人・中西和也氏の指導のもと、改修作業を行いました。
家島に到着後、中西氏が改修された施設で今回の概要について説明を受けた学生たち。中西氏からは「皆がいつきても寝泊りできて、大学生がセミナーハウスとして活用できる施設」がコンセプトであること、学生たちには「改修だけでなく、家島の魅力発信も兼ねて、『家島にきたくなる理由』をみつけてほしい」ことなどが伝えられました。
その後、空き家に移動。まずは、以前の住民の家具や荷物などの整理からスタートしました。今後も使えるもの、使えないもの、に選別して2階から1階へ。家のなかにあるさまざまなものを選別していくなかで、前に住んでいた人の歴史などを皆で話し合う場面も見られました。
そうして2階が整理できたところで、この日は終了。中西氏より「これでも荷物は少ないほう。まだまだ1階の整理が続くが、次の改修で寝泊まりできるレベルにはしたい」と話されました。
9月2日(月) 空き家改修作業②
5月に空き家の改修作業に入って以降、何度が家島を訪れながら作業を続けてきた辻本ゼミの学生たち。9月2日(月)には、現地に宿泊し、2日間かけて活動を行いました。
5月に比べ、家のなかの荷物はほぼなくなり、随分と片付いた様子。この日は、食器などの整理や家財道具の運び出し、また大きな家具はのこぎりを使って解体するなど、ゼミ生たちは協力しながら作業に汗を流しました。
また、今回の活動では、改修作業だけでなく、今後必要な備品なども検討。そのために、ゼミ生たちは、高台の空き民家を改修した家島初の1棟貸し宿泊施設『家島ハレテラス』に宿泊。ここで、現在改修中の民家に活用できそうなポイントについて考えました。
今後は、改修中の空き民家を、誰が使うのか、そこで何を行うのか、改修後のルールなどについても検討していく予定。ゼミ生たちとともに活動を行っている、いえしま案内人・中西氏は「大学生が手掛けるということで、今後は大学生が利用するスペースになれば」と期待されていました。
4月19日(土) 交流フェス参加&活動報告
夏のような暑さとなった4月19日(土)。ゼミ生8名が家島を訪れ、地元の交流フェスへの参加後、活動報告会を実施しました。
今回の訪問は、中西氏からの打診によって実現したもの。2024年度の活動報告を検討していたところ、『家島交流フェス』のご連絡をいただき、そこでの発表に向けた準備を進めました。また、フェスで模擬店を出店するので、可能ならゼミ生に手伝ってもらいたい、とのお話しも。結果、ほぼ全員が模擬店への参加を表明。Zoomでのミーティングを重ねながら出展準備を進めるとともに、2月には参加可能なゼミ生だけで家島を訪問。模擬店メニューの試食などを行い、この日を迎えました。
交流フェスでは、ワッフルとフランクフルト(各200円、2個購入で300円)を販売した辻本ゼミ。他にも、パンや焼き鳥、バザーのブースなど、島外からもたくさんの出展者が集いました。11時のスタートと同時にお客さんが殺到。
イベント前に「誠意を持って頑張りたい」と意気込みを語ったゼミ生7名は、その言葉通り、忙しいながらも笑顔で対応していました。また、ゼミ生の一人は他の出展者のブースをお手伝いするなど、参加者との交流も図れた様子。最終的には、2万円ほどの売り上げとなり、「思っていたよりたくさん売れた」と喜んでいました。
その後、遅れて参加したゼミ生1名を加えた8名で、場所を移しての活動報告会。会場となった交流センターに集まった島民を中心とした約20名の聴講者を前に、3グループに分かれて発表を行いました。1グループ目はまず、家島での活動に至った動機を説明。その後、2023年の初訪問以降の活動を振り返り、「空き家改修を通じて、家島の人々とつながることができた。今後も微力ながら家島の活性化に貢献したい」と、締めくくりました。
続く2チーム目は『家島の良いところ』について発表。島民に改めて家島の良さを伝えるとともに、島外の人にもその魅力を届けていきたいとの思いから、おすすめルートを紹介。「今後は観光マップを作りたい」と話しました。そして最後のグループは、家島での活動を通して学んだことを振り返りながら、自分たちが感じた魅力を発表。「海水浴場の清掃や看板作成などで、家島の魅力をさらに磨き高めたい」と、今後の目標を語りました。
最後に、「島民が少なくなっていって寂しい気持ちはある」と話した中西氏。ただ、「島外から家島に関わってみたいと思ってくれる人が徐々に増えている。これからも島の良いところを見つけていってほしい」と、ゼミ生たちへの期待を口にしました。
昨年度、空き家の改修作業を行ってきたゼミ生たち。この場所を、学生が家島に訪れた際の活動拠点としての施設にすることを決め、『家島BASE』と名付けました。今後は、この『家島BASE』の整備および利用学生に向けたルール作りを行いながら、ここを拠点に家島の魅力を発信していきます。