昨年以上のワイン醸造を目指し、西村ゼミが挑む3年目の『猪名川ワインプロジェクト』
公開日:2026年2月6日

人間社会学部観光学科・西村典芳教授のゼミの学生5名が、8月18日(月)・19日(火)に猪名川町でぶどうの収穫作業を行いました。
西村ゼミでは、その土地の気候や風土が育んだ食材、習慣、伝統、歴史に触れながら食文化を楽しむ『ガストロノミーツーリズム』をテーマに、地域の観光振興について学んでいます。
8月18日(月)・19日(土) ぶどうの収穫作業

通年、さまざまな産官学連携プロジェクトが進行しており、2023年度からは『猪名川町ワインプロジェクト』がスタート。今年度で3年目を迎えます。
今年も、協力農家の方の畑で収穫作業を実施。猪名川町を訪れたゼミ生5名は、猛暑をものともせず、初めての体験を楽しんでいました。
2日間の収穫で収穫したのは、立派に育ったデラウェア65kg。このぶどうからどんなワインが出来上がるのか、楽しみです。
獣害で断念した1年目。試験醸造を行った2年目。そして今年は・・
1年目は、定期的にぶどうの圃場を訪れ、ワイン用のぶどう栽培に欠かせない作業に積極的に取り組んだものの、長雨と獣害により栽培していたぶどうが全滅。収穫には至らず、予定していたワインの試作は断念せざるを得ませんでした。
そして、2年目となった昨年度は、同町産のぶどう(デラウェアとシャインマスカットを使ったミックスワインを試験醸造。ようやく最初の一歩を踏み出すことができました。
そして今年度も、引き続きの同プロジェクトが進行中。
今年収穫されたぶどうがどんなワインになるのか、ゼミ生たちもみな楽しみにしているようです。
9月8日(月) 2年前にゼミ生が定植したぶどうを初収穫
今年度も、ワイン醸造に向けたぶどうの収穫が、無事完了。今年は昨年より多く収穫することができました。
そのなかには、2023年に当時のゼミ生たちが定植した『マスカットベリーA』『ナイアガラ』『カベルネソーヴィニヨン』も!
2年の時をかけて立派に育ったぶどうが、今年ついに初収穫を迎え、継続して取り組むことでの成果を感じることもできました。
さらに、農家の方々のご協力もあり、『シャインマスカット』59kg、『デラウェア』79kgも収穫。これらを合わせて、今年は100本以上のワインが完成する予定です。

10月12日(日) ウオーキングイベントにて試飲・アンケート調査実施

10月12日(日)、猪名川町で開催されたウォーキングイベント『朝日・五私鉄リレーウォーク』に、『いながわワインプロジェクト』のブースを出店。ゼミ生14名がワインの試飲・アンケート調査を実施しました。
このイベントは、朝日新聞社と5つの関西私鉄(阪急・南海・阪神・近鉄・京阪)が共同で主催する、沿線の名所旧跡などを巡るもの。ゴール地点となる能勢電鉄・日生中央駅前の広場には、西村ゼミをはじめ、猪名川町産の野菜や地域食材を使った料理の販売ブースなどが数多く立ち並び、ウォーキングを終えた参加者の方々を出迎えました。
昨年試験醸造したミックスワインの試飲に長蛇の列
『いながわワインプロジェクト』のブースでは、昨年度試験醸造した猪名川町産デラウェアとシャインマスカットのミックスワインの試飲を実施。12時からの開始を前に、ブース前には続々と人が集まり、待ちきれないとばかりにコップに注がれるワインの写真を撮ったり、質問をしたり。あっという間に長い行列ができていました。


アンケート調査を通して生まれた“笑顔のコミュニケーション”
ゼミ生たちは各々、QRコードがプリントされた紙を持ち、試飲を待つ方々にアンケートへの協力をお願い。活動をまとめたパネルを抱え、試飲を案内しながら広場を練り歩くゼミ生の姿も見られました。試飲を待たれていた方々はみな、アンケートに協力的で、わからないときは近くのゼミ生に声をかけたり。あちこちで笑顔のコミュニケーションが生まれていました。
開始30分で予定数終了! アンケート結果も好意的な反応に
開始から30分ほどで、用意したワインがすべてなくなり、試飲は終了。あと一歩間に合わず残念そうに立ち去られた方もいるなど、大盛況となりました。
多くの方に協力いただいたアンケート調査では、試飲された方々のほとんどがその味に満足された様子。猪名川町産ぶどうでのワイン醸造に対しても、全般的に好意的な反応となりました。
西村ゼミでは、12月にもこの場所で開催されるイベントにブースを出店。試飲・アンケート調査を行う予定です。
10月18日(土) 猪名川町フィールドワーク

この日は、本プロジェクトにご協力いただいている猪名川町のぶどう農家を、ゼミ生5名が訪問しました。
ゼミ生たちは、農家の方からさまざまなお話を伺い、シャインマスカットの収穫も体験。ぶどうづくりの奥深さを肌で感じるとともに、農家の方との信頼関係をさらに深めることができました。
また、柿やあけびなどもいただき、秋の恵みを存分に味わったゼミ生たち。農業の現場に触れる、貴重な一日となりました。

10月25日(土) フィールドワーク② フジマル醸造所

前週の猪名川町に続いて、ゼミ生たちは島之内フジマル醸造所を訪問。農園と醸造所を見学しました。
本プロジェクトに協力いただいている醸造所を見学
島之内フジマル醸造所は、2013年に大阪のど真ん中にオープンした日本初のアーバン(都市型)ワイナリー。昨年度から、猪名川ワインプロジェクトにおいてぶどうの醸造に協力いただいています。


この日はまず、2010年から耕作放棄地を中心にぶどう栽培をはじめたという、大阪府柏原市の広大なぶどうの圃場を見学。続いて、店舗兼となっている大阪市内のワイナリーへ。島之内フジマル醸造所の栽培・醸造長である田中敦志氏からの説明を聞きながら、ゼミ生たちはぶどう栽培からワイン醸造について、さまざまなことを学びました。
今年収穫したぶどうの醸造状況も確認
また、今年猪名川町で収穫したぶどうの醸造の進捗状況も確認。ここからどのような味わいのワインが完成するのか、今から楽しみです。
12月6日(土) 地域イベントにて試飲・アンケート調査実施②

12月6日(土)、日生中央駅前「人の広場」で開催された地域イベント「いながわ星旅2025」に参加し、 ゼミ生9名が猪名川ワインプロジェクトで開発したワインの試飲提供を行いました。
課題を踏まえた“伝え方”の工夫
これまでの試飲提供では、試飲後のアンケートに最後まで回答してもらえないケースがあったことが課題でした。
そこで今回は、学生一人ひとりが来場者の方に寄り添った声かけを意識。より多くのリアルな意見を集めることに挑戦しました。
その結果、当日は約90名分のワインを試飲提供し、多くの方からアンケートへの協力を得ることができました。

「飲みやすい」――来場者からの好評の声
試飲した方からは、
「飲みやすい」
「普段ワインを飲まないけれど、これは美味しい」
といった好意的な感想が寄せられ、学生たちにとって大きな手応えとなりました。
町民とともにつくるワインへ
今回提供したワインの名称は、今後町民の方から公募する予定です。
名前を通じて、より多くの方にこのワインを身近に感じてもらい、地域に根付いた商品へと育てていくことを目指しています。
また、ワインを販売してくれる企業も決定し、一般販売に向けた準備が進められています。
西村ゼミでは今後も、地域と連携しながら、学生ならではの視点を生かした商品づくり・情報発信に取り組んでいきます。
1月31日(土) 成果報告会

1月31日(土)、猪名川町の日生中央サピエにて、「猪名川ワインプロジェクト2025 成果報告会」を行いました。今年度の取り組みの集大成となる今回の報告会には、ゼミ生13名が参加。4名の留学生が町民の皆さまに向けて今年度の活動成果を発表しました。
会場には、これまでプロジェクトを温かく支えてきた町民の方々をはじめ、多くの来場者が訪れました。
“まちワイン”誕生までの歩みを地域の皆さまと振り返る
報告会では、本プロジェクトの目的や背景に触れながら、学生たちが取り組んできた「ぶどうの収穫」「試飲会でのアンケート調査」「地域イベントでの試飲提供」などの活動を紹介。この一年間の作業や、地域の方々との出会いから得た学びを、自分の言葉で丁寧に伝えました。
続いて、西村典芳教授が登壇。「『まちワイナリー』が育む地域ウェルビーイング ― 住民参画による都市農村融合型ワインづくりの意義 ―」と題して基調講演を行い、地域と大学が連携することの意義や、ワインづくりを通じた新たな価値創出について語りました。
完成ワイン「宙(そら)しずく」お披露目
講演後には、完成したワイン「宙しずく」のお披露目と即売会も実施。今年完成したワインは計131本。うち40本を会場限定で販売しました。ワインのネーミングは、「ワインを一緒に作り上げる楽しさを共有したい」「出来上がったワインを身近に感じてほしい」という思いから町民から公募し、約100件の応募の中から「宙しずく」が選ばれました。 ラベルデザインは学生が担当し、まさに、地域と学生“みんなで取り組む”プロジェクトとなりました。

当日は、猪名川町長・岡本信司氏も出席。読売新聞・神戸新聞・サンテレビ・J:COMといったメディア各社が取材に訪れ、地域内外から高い関心が寄せられる報告会となりました。
“継続すること”の意味を学んだ学生たち
西村ゼミがプロジェクトを開始して3年目。収穫ゼロに終わった1年目、初の試験醸造に挑んだ2年目を経て、今年は100本を超えるワインが完成しました。特に、2023年に当時のゼミ生が植えた苗が今年初めて実をつけたことは、学生たちにとって大きな喜びでした。
地域とともに、学生の挑戦は続いていく
西村ゼミでは今後も猪名川町と連携し、学生ならではの視点を生かした商品づくりや情報発信に取り組んでいきます。“地域とともに成長するプロジェクト”として、今後の展開にもぜひご期待ください。

ワイン概要
商品名:宙しずく
販売価格:4,400円(税込)
なお、本成果報告会の様子は1月31日にサンテレビで放送、同日付の神戸新聞紙面に掲載されました。また、J:COMチャンネルの「ジモトトピックス」にて2月7日より1週間にわたって放送予定のほか、読売新聞での掲載も予定されています。













