台湾・台北市の台湾デザイン研究院主催・国際シンポジウムに長坂教授・山川准教授が登壇されました
公開日:2026年8月25日

2026年8月18日に、台湾・台北市の松山文創園区にある台湾デザイン研究院(TDRI)において、日本と台湾の地域・商業のこれからを考えるシンポジウムおよびパネルディスカッションが開催され、本学教員が登壇しました。当日は定員を超える100人以上が参加し、日本のエリアマネジメントや商店街・市場、ローカル観光などの取り組みに高い関心が寄せられました。
台湾デザイン研究院は、デザインの力を産業や社会、公共分野に活用する台湾の政府系研究機関です。近年では、地域が持つ歴史や文化、産業などの資源を見直し、デザインの視点から地域の価値を高める取り組みにも力を入れています。
台湾・商業発展署長の挨拶で開幕、日台の地域づくりを比較
当日は、日本の経済産業省に相当する台湾・経済部で商業政策を担う商業発展署のトップ、蘇文玲署長による来賓挨拶に続き、日本におけるエリアマネジメントや商店街・市場の活性化、ローカル観光などの取り組みが紹介されました。台湾における商圏づくりやデザインを活用した地域活性化との比較を通じて、持続可能な地域づくりのあり方について議論が行われました。
本学からは、商学部の長坂泰之教授(日本からの専門家4人の座長)と人間社会学部の山川拓也准教授が参加しました。
長坂教授|「地域全体を一つのエリアとして捉える」

長坂教授は、日本における商店街政策やエリアマネジメントの変化について紹介するとともに、パネルディスカッションではコーディネーターを務めました。人口減少や市場縮小が進む日本の現状を踏まえ、個々の店舗や商店街だけを支援するのではなく、地域全体を一つのエリアとして捉え、その価値を高めていく視点の重要性を提示しました。
山川准教授|「商店街・市場を観光資源として捉える」

山川准教授は「ローカル観光における商店街・市場の活用」をテーマに、神戸市灘区での取り組みをもとに報告しました。地域の日常を支えてきた商店街や市場を単なる買い物の場として捉えるのではなく、地域固有の文化や暮らしに触れる観光資源として捉える可能性を紹介し、参加者からも高い関心が寄せられました。
パネルディスカッション|デザインとエリアマネジメントの接点を探る
パネルディスカッションでは、台湾デザイン研究院の林副院長らを交え、日本と台湾の地域・商業を取り巻く環境の違いを踏まえながら、デザインとエリアマネジメントの関係、地域資源の発見と活用、地域を担う人材の育成、持続可能な商圏づくりなどについて活発な意見交換が行われました。
異なる仕組み、共通する課題
日本と台湾では、商店街・商圏の成り立ちや行政との関係、地域を支える組織や仕組みに違いがあります。一方、人口構造や消費行動が変化する中で、地域固有の価値をどのように見いだし、それを地域の魅力や経済活動につなげ、持続可能な形で次世代へ継承していくかという課題には、多くの共通点があります。
相互に学び合う貴重な機会に

今回のシンポジウムは、日本がこれまで蓄積してきたエリアマネジメントの経験と、台湾が進めるデザインを起点とした地域づくりについて相互に学び、それぞれの強みや課題を共有する貴重な機会となりました。定員を超える参加者が集まったことからも、台湾における日本の地域づくりやエリアマネジメントへの関心の高さがうかがえます。
長坂教授は、「今回築くことができた台湾デザイン研究院をはじめとする皆さまとの関係を大切にし、今後も日台の研究交流を深め、地域・商業・観光を横断した研究や教育へとつなげていきたいと考えています」と今後への期待を述べました。









