長坂ゼミが、平野商店街のシェアカフェで飲食店経営にチャレンジ!

長坂ゼミが、平野商店街のシェアカフェで飲食店経営にチャレンジ!

公開日:2022年9月15日

長坂ゼミが飲食店経営にチャレンジ!

今夏、商学部マーケティング学科・長坂泰之准教授のゼミでは、平野商店街(神戸市兵庫区)の空き店舗を利用した飲食店経営にチャレンジします。

6月6日(月) シェアカフェ訪問。運営者である卒業生とディスカッション

ゼミに所属する3年生14名は、6月6日(月)に店舗を訪問し、運営者である卒業生と事業計画についてディスカッションを行いました。

長坂ゼミは、『商業まちづくり:商業者経営(個)とまちづくり(集積)』を研究テーマに、社会の現場を五感で感じながら、意欲的に活動しています。今回の飲食店経営は、商店街などのフィールドワークを行っている長坂ゼミに、卒業生の光山和弥さん(商学部 2018年卒)から「地元のシェアカフェで出店してみませんか?」と話を持ちかけられたのがはじまり。

シェアカフェを運営する光山さん

空き家の活用事業に携わる光山さんは、平野商店街内の元々串カツ屋だった空き店舗をリノベーションし、シェアカフェ“KIKKAKE PLACE” を運営。壁に漆喰を塗るのを地域の子どもたちに手伝ってもらうなど、まちぐるみの取り組みです。

ゼミ学生たちが“KIKKAKE PLACE”を初訪問し、光山さんから説明を受け、今回の挑戦を決めたのが3月。そこから、実施スケジュールなどの全体統括、周辺環境のリサーチ、メニューや原価計算、販売促進やPR活動などを、それぞれの担当チームごとに考えてきました。そして、自分たちなりの事業計画書を作成。この日は、光山さんを含む全員が店舗に集まり、事業計画案をもとにディスカッションを行いました。

事業計画を相談する学生たち

説明を受ける学生たち

学生が考えたお店のセールスポイントは『ランチが提供できる。学生たちとの会話が楽しめる。気軽に立ち寄ることができる』。提供するメニューは、パスタとオムライス。材料費や予想する客数をもとに販売価格を設定したものの、果たして大学生が作ったクオリティで売れるのだろうか? と心配の声も。

一方で、大学生だからこその付加価値やサービスについて考えたり、テイクアウトや予約販売といったこれまでなかったアイデアが出たり。ひとりでは難しくても、仲間と協力して挑戦することで新たな可能性を見つけられる、ということを体感したようです。

アイデアを出し合う学生たち

今後は、食材の仕入れ、Instagramの開設など、8月の実施に向けてやるべきことを確認しながら、事業計画をブラッシュアップしていきます。

学生のコメント

鈴木郁翔さん(商学部経営学科3年)

学生コメント鈴木郁翔さん

「長坂ゼミは、みんな仲が良くて、思ったことを自由に言える雰囲気です。
今回のお店のイメージはまだざっくりとしか決まっていませんが、どういう商品を提供し、どういうサービスを行うかを考えながら、ゼミで意見を出し合って事業計画をレベルアップしていけたらと思います。そのうえで、自分たちが楽しみながらやっていきたいです」

卒業生のコメント

光山和弥さん

卒業生コメント光山和弥さん

「学生たちは主体的に考えてくれて、前向きに取り組んでいます。事業計画を作成し、販売まで行うこの経験は、起業するにしても、就職するにしても役立つと思います。
ここ“KIKKAKE PLACE”を活用していろいろな人に挑戦してほしいし、みんなでワクワクしたい。そして、いろいろな人たちが関わりあって、商店街やまちを活性化していけたらいいな、と思います」

8月6日(土) シェアカフェにて『 R’sキッチン』営業①

R’sキッチン

6月のディスカッションで出た懸念点やアイデアをブラッシュアップし、店舗営業に向けて準備を進めてきた学生たち。そして8月6日(土)、1日限定のカフェ営業を行いました。

店名は、【R’sキッチン】。『流通科学大学(RYUKA)の学生が飲食を提供する』という意味に加え、『平野という地域に貢献する(Region contribution)』という想いも込められているそうです。

インスタグラムの開設、商店街でのポスター掲示など、7月から販売促進活動を行ってきた学生たち。そして、営業日前日に買い出しや仕込みなどの準備を行い、当日も朝から最後の確認や準備をし、緊張と期待のなか11時のオープンを待ちました。
この日提供するのは、『学生が作り出すもう一つの食卓』をコンセプトに、試行錯誤して作りあげたパスタ2種と冷やし中華にスムージー。開店とともに順調にお客さんが訪れ、オーダーを受けた厨房の学生たちは、事前に設定していた調理時間内に料理を提供できるよう懸命に調理。お店の外では、行き交う人に呼びかけをする学生の姿も見られました。

スムージー

パスタ

怒涛のような1日を終え、提供メニューは売上目標数をほぼ達成。スムージーに関しては目標数を上回るなど、上々の結果となりました。一方で、実際に営業をしてみてわかることも多々あったようで、学生からは口々に反省の声が聞かれました。

カフェ営業

今回の営業を行った【パスタチーム】の学生たちは、『準備の徹底』と『臨機応変な対応』の重要性を痛感した様子。この経験をしっかりと活かし、8月27日(土)には【オムライスチーム】が、同じ時間・同じ場所で1日営業に臨みます。

岩城未来さん(人間社会学部観光学科 3年)
のコメント

「チーム全体が、学生らしく元気よくお客様とコミュニケーションを取れたと思います。
今回、私はPRチームで活動しましたが、計画を立てて実行することの重要性を学びました。
お客様のなかには、インスタグラムを見て遠方から来られた方もいました。これをきっかけに平野の街を知ってもらえて嬉しかったです」

8月27日(土) シェアカフェにて『 R’sキッチン』営業②

R’sキッチンオムライスチーム

【パスタチーム】が営業を行ってから3週間。今度は【オムライスチーム】が8月27日(土)に1日限定のカフェ営業に臨みました。

前回の営業で『準備の徹底』と『臨機応変な対応』の重要性を痛感した学生たち。今回は、前日の買い出しや仕込みから当日朝まで、徹底した“準備”と確認を行いました。2回目の営業となるこの日、学生たちが提供するのは3種のオムライスとクッキー。卵の巻き方の練習を何度も重ね、開店のときを待ちました。

クッキー

準備の徹底

前回の経験からテイクアウトもしっかり準備。店頭ではクッキーの販売も行いました。11時のオープン以降、来店のピーク状態が続き、厨房では調理担当の学生がオムライス作りに大忙し。一方、店頭では道行く人に積極的に声をかける学生の姿が。その甲斐もあり、用意していた30個のクッキーは1時間ほどで完売となりました。

テイクアウト

3種のオムライス

前回の反省と気づきを生かし、それぞれが自分の役割を全うしながらもしっかり連携を取り、その時々の状況に臨機応変に対応していた学生たち。その結果、当初の販売目標であった『オムライス各10食&クッキー30個』を大幅に上回り、オムライス計41食、クッキー39個の売り上げを達成。事前目標を1万円以上上回る粗利益を出し、さらに工夫をすれば人件費も捻出できる可能性が見えてきました。

予想以上の来店数や目標を超える売り上げに、学生たちはみな大満足の様子。一方、前回のパスタチーム同様、実際にやってみることで初めてわかることがあり、だからこそ感じた課題や反省の言葉も多く聞かれました。

事業計画

事業計画を立てる、売り上げ予測をする、仕入れを行い店舗を営業する。すべてが初めてのチャレンジとなった今回。学生たちは、今までにはない達成感とともに得難い貴重な経験への感謝を口にしていました。

元岡みゆきさん(商学部経営学科 3年)
のコメント

「売り上げの達成率はもちろん、提供商品すべてで利益が得られたのでよかったです。テイクアウトをして正解でした。私は会計担当でしたが、お客さんがいないときは接客をしたり、少しは売り上げに貢献できたかなと思います。
営業を終えて、“やってみる”という行動力が大切なことに気づきました。
将来カフェを開きたいと思っていたので、経営していく大変さを知ることができ、とても良い経験になりました」

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