“準備”に“しすぎ”はない。『教育実習報告会』で後輩たちに伝えた経験
公開日:2022年12月21日
11月30日(水)、教育実習を終えた4年生が『教育実習報告会』を実施。報告者を含む4年生と教職を目指す3年生、教職員併せて15名が参加しました。
この日報告を行ったのは、後期の教育実習に参加した2名。実習内容や1日の流れ、教材研究、反省点などについて、それぞれが振り返りました。
「興味を引く面白い授業をしないと生徒に飽きられてしまう」と実感したという、金ヶ江乃葵さん(商学部マーケティング学科4年)。授業観察の際に見た“授業のやり方”を自身も取り入れて臨んだそうです。また、部活も少し見学でき、生徒を褒めたりアドバイスをして喜んでもらえたことが励みになったといいます。生徒と接する時間を多く取ることで得るものが大きかった、という自身の経験から、後輩たちに「授業も大事だけど、生徒との関わりを大事にしてほしい」とメッセージを送りました。
一方、「とにかく資料をとことん準備した」という小林千恵さん(商学部マーケティング学科4年)は、“分からない点があれば聞く”を徹底しないと後悔することになる、と後輩たちにアドバイス。帰宅後毎日、教材研究をして授業に臨んだものの、それでも知識不足を感じる場面があったそう。教育実習は時間が限られているからこそ、「できることは“今”するべき」と強く話した小林さん。「授業の質は、どれだけ準備をしたかによって変わる」と、後輩たちに伝えました。
メモを取りながら真剣に聞いていた後輩たち。2名の体験談を通して、これから経験することになる教育実習へのイメージが膨らむとともに、何をしなければいけないか、が明確になったようです。
教職課程の担当教員・水田聖一教授は、「自分の得意な科目での実習であり、準備を万端にしたつもりでも、実際はまだまだ足りなかった。それだけ準備が重要、だということ。今後実習に行く学生は、それを心に留めて頑張ってほしい」と総評を行いました。
実践を通して“教員”になるための学びを体得するとともに、人間的にも大きく成長できる教育実習は、学生たちにとってとても有意義な経験になっています。
教職課程担当教員のコメント
西尾範博教授
「報告の内容から、自らつかみ取っていこうとする貪欲さ・主体性を強く感じた。実習の期間はみんな大変だと思いますが、これからの学生はぜひ2人を見習ってほしい」
池田曜子准教授
「実習前後の、2人の印象の変化に驚いた。必死に努力して実習に臨んだからこそ、これだけの変化が表れているのだと思う。教育実習は自分が成長できる機会になる、と期待して頑張ってほしい」
川合宏之准教授
「実習に参加した2人は、実習校の先生方だけでなく、出会った生徒たちからも多くのことを学び、感じ取ってくれた。学校という現場に身を置き、日常に触れ、考え行動した経験を、今後に生かしてほしい」
島田奈美准教授
「講義での彼らとは異なる側面を目の当たりにし、これが教師を目指す人の学びに対する姿勢なのかと感心した。大学でも事前準備をして発表する機会はあるが、教育実習では否が応でも人のために最善を尽くすことになり、それが学びの原動力になる。これから実習を控えている皆さんも、教育実習がどれだけ貴重な機会であるかを実感できたと思う」