本学を含む 10 大学の学生が業界のプロに学んだ 4 日間の『キャリアップセミナー』
公開日:2023年3月7日
2月13日(月)~16日(木)の4日間、『キャリアップセミナー(ホテル・旅館)』を開講。本学を含む10大学の学生40名が、春休み返上で参加しました。
ホテル・旅館業界への就職を考えている学生のために開講している同セミナー。本学以外の学生も参加できる短期集中オープン・プログラムです。講師には、現役のホテル・旅館・教育事業のトップを招聘。ホテル・旅館業界の仕組みと仕事内容に加え、業界の現状と未来像をお話しいただきます。同業界を志望する学生にとっては、基礎的な知識を身につけるとともに、キャリアデザインを考える、またとない機会となっています。
1日目:2月13日(月)
初日となった13日(月)は、ホテル・旅館業界から講師をお招きし、事業の仕組みや仕事内容、またそれぞれが行っている取り組みなどについてお話しいただきました。
カトープレジャーグループ
『日本のレジャーをもっと楽しく!』
~沖縄で働きたい施設NO.1の仕掛けと現実~
KPG HOTEL&RESORT 取締役社長 田中正男氏
~選ばれる施設・選ばれる人財とは~
KPG LUXURY HOTELS 取締役社長 大金直矢氏
カトープレジャーグループ 公式サイト
⇒ https://www.kpg.gr.jp/
ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド
『ラ・スイート・グループのラグジュアリー戦略』
総支配人 檜山和司氏
ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド 公式サイト
⇒ https://www.l-s.jp/
丸1日をかけて、ホテル、旅館、健康増進施設それぞの取り組みや戦略、今後の展望など、なかなか聞くことのできない業界の裏側について学ぶことができました。初日の講義を終えた学生たちのノートにはメモがびっしり。新たな知識や情報、学びに出会うことができたようです。
2日目:2月14日(火)
2月14日(火)に行われた2日目は、学外でのプログラム。午前中は神戸メリケンパークオリエンタルホテル、午後からは神戸ポートピアホテルを訪れ、それぞれのホテルの取り組みや神戸の観光について学びました。
神戸メリケンパークオリエンタルホテル
『総支配人が考える新たな挑戦、リトリートが生み出す神戸の未来』
総支配人 松岡 正氏
館内見学
敷地内にある日本でただひとつのホテル灯台※、神戸の夜景をパノラマで望めるVIEW BARや客室、ブライダルには欠かせない2種類のチャペル(MARINE HALL、AQUA HALL)などを見学。AQUA HALLの洒落た仕様に、学生からは歓声が上がっていました。
※)ホテル灯台は、旧『オリエンタル』ホテルの屋上に設置されていたもの。阪神淡路大震災によるホテルの全壊・閉鎖を受け、姉妹ホテルとして建設中だった神戸メリケンパークオリエンタルホテルに受け継がれました
神戸ポートピアホテル
『総支配人からのメッセージ』
総支配人 伊藤 剛氏
『ホテルにおけるマーケティング』
事業部長 吉備由佳氏
館内見学
ブライダルサロンからはじまり、ホテルの屋上に新設された屋上テラス『ソラフネ』※へ。六甲の山並みと神戸の街並み、そして海を360度見渡せる絶好のロケーションからの夕陽の美しさを、学生たちは真剣に写真に収めていました。その後は、チャペルや皇族の方などが宿泊されるVIP客室(撮影禁止)、国際会議も行われるホテルでは珍しい1700人規模のホール、通常入ることのできないバックヤードなどを見学しました。
※)厳冬期:1/4~2/28は休業
3日目:2月15日(水)
3日目となった2月15日(水)は、大阪・南港にあるハイアットリージェンシー大阪を訪問しました。会場となったのは、プライベートガーデンを望むウエディング会場「The Guest House」。開放的で優雅な空間での時間を過ごしました。
ハイアットリージェンシー大阪の総支配人による“英語”での講義からスタート。また、営業部門や人事部門の担当者による講義を通して、ホテルの取り組み、働き方、魅力について学びました。さらにこの日は、ウェスティンホテル横浜からイベント部長を招聘。ホテルでのウエディングについてお話しいただきました。
ハイアットリージェンシー大阪
『アイスブレイク』
講義に入る前に、スタッフの方よりアイスブレイクの提案が。全員で紙飛行機を作って飛ばし、一番飛ばせた人が優勝というもの。久しぶりに紙飛行機を折る学生もいれば、生まれて初めてだという留学生や日本人学生も。みな、試行錯誤しながら真剣に、自分なりの紙飛行機を織り上げました。
そして、紙飛行機の飛距離を測るため、十数人ずつ一列に。合図とともに、一斉に手から紙飛行機を放つ学生たち。全チームが飛ばし終わった結果、本学から参加した学生2名が優勝(後にホテルよりプレゼントが贈呈されました)。
このアイスブレイクのおかげで、学生たちの緊張と表情が和らぎ、リラックスして講義に臨むことができました。
『外資系ホテル総支配人が語るグローバルマインド』
総支配人 ミリアム バロリ氏
『2025年大阪万博に向けての取り組み』
S&M部長 高橋久美子氏
『宿泊施設が健康増進施設認定を受ける意味は』
人事部長 富澤梨加氏
『ホテルウエディングのマネジメントに必要なスキル』
ウェスティンホテル横浜 イベント部長 菊池護氏
館内見学
5個の小宴会場に区切って使用することもできる1,790㎡の宴会場「リージェンシーボールルーム」をはじめ、大阪を一望できるホテル最上階にある「リージェンシークラブラウンジ」、グランドピアノやキッチン、ジェットバスやサウナも配置した270㎡という贅沢な空間の「プレジデンシャルスイート」、自然に囲まれた解放感溢れる別邸「Le Salon Blan」、番傘にインスパイアされた木組みの天井が美しいチャペル「凛」などを見学しました。案内された先々で、驚きと興奮が隠せない様子の学生たち。スマホで至るところを撮影し、その美しさと壮大さを写真に残していました。
「実際に行われている企業ミーティングのスタイルを再現し、そのサービスを体験してもらうことにより、提供される側(サービスを受ける側)の視点で、ホテルのサービスを学んでほしい」。そんなホテル側の思いから、この日は学生たちに、講義前にウェルカムドリンクやお菓子、お昼にはコースランチ(事前に、宗教上摂取できない食材、食品アレルギー等について確認)が提供されました。
講義がはじまる前から会場を後にするまで、一日中ずっと、至るところで一流のサービス・おもてなしに触れ続けた学生たち。とても有意義な経験をすることができました。
外資系ホテルの魅力や個性、強みを感じ取ったこの日と、日本のホテルの良さを感じた前日。この2日間の体験を通して、自分自身がどういったホテルに進みたいのか、具体的に考える良い機会となったようです。
4日目:2月16日(木)
最終日となった2月17日(木)。この日は、就職活動解禁を直前に控えたる3年生の参加学生たちにとって関心が高い‟就職活動”をテーマとした講義が行われました。
株式会社宿屋塾
『ホテルを目指す学生たちに「今何をなすべきか』
代表取締役 近藤寛和氏
宿屋大学(運営:株式会社宿屋塾)公式サイト
⇒ https://yadoyadaigaku.com/
(ホスピタリティ業界のプロフェッショナル・マネージャーを育成するビジネススクール)
今求められる人材について~人事担当者パネルディスカッションⅠ~
ホテルオークラ神戸
管理部総務人事課
課長 櫻井紫帆子氏
ホテルニューアワジ
人事開発室長 前田憲司氏
神戸ポートピアホテル
管理本部 人事総務部
副支配人 木村寿代氏
今求められる人材について~人事担当者パネルディスカッションⅡ~
ハイアットリージェンシー京都
人事部長 宿利保章氏
ウェスティン都ホテル京都
運営管理部 部長 村井剛介氏
リゾートトラスト株式会社
人事部 人事労務課 課長 水島薫氏
ROKU KYOTO,LXR Hotels&Resorts
総務部 部長 大津山顕氏
今年度は、計7ホテルの人事担当者を招き、2回に分けて行ったパネルディスカッション。それぞれの企業概要をはじめ、人事担当者だからこその視点で、学生たちの就職活動に役立つお話をしていただきました。
この日は、“就職活動”がテーマということもあり、どの講義でも積極的に質問する3年生の姿が。この機会を無駄にしないよう、前向きに取り組む姿勢が印象的でした。
現役のホテル・旅館・教育事業のトップから、業界のリアルな現状や仕事、戦略などについて直接学んだ4日間。全講義終了後には、そのすべてを改めて振り返り、各グループでディスカッションを行い、グループごとに『一番印象に残ったこと』や『学びになったこと』などを発表しました。
また、最後には、今回の担当教員である人間社会学部観光学科・伊賀尚武特任教授より、参加学生の代表に修了証書を授与。かなりタイトなスケジュールではありましたが、全プログラムをやり遂げた学生たちの表情には達成感が満ち溢れていました。
どの講義にも真剣に耳を傾け、会場見学の際にもしっかりメモを取っていた学生たち。毎日朝から夕方まで、集中を切らさず、真摯に、前向きに取り組む姿勢は素晴らしかったです。そのなかで、たくさんの気づきや学びを得るとともに、自分自身のキャリアについて具体的に考えることができた様子。一方で、参加しなければ出会うことのなかった同世代のメンバーと、大学の垣根を越え、同じ時間・学び・考え・価値観などを共有できたことも、視野を広げる貴重な経験となったようです。