神戸市灘区の“CBT”計画の提案に向け、観光学科の学生が水道筋商店街でフィールドワーク

神戸市灘区の“CBT”計画の提案に向け、観光学科の学生が水道筋商店街でフィールドワーク

公開日:2023年12月7日

観光施設計画論フィールドワーク

人間社会学部観光学科・山川拓也准教授の授業のひとつに、“CBT”(地域の住民やコミュニティが主導する観光)をテーマとした『観光施設計画論』があります。

地域が主体となり、その土地の歴史や文化、産業、暮らしなどを守りながら、それらを観光コンテンツとしてもアピールし、持続可能性に配慮しつつ地域の活性化を目指す 【CBT(コミュニティ・ベースド・ツーリズム)】。受講学生たちは、【地域の観光事業者】【地元住民】【旅行者】の視点でCBTを理解し、一般に“観光地”とみなされないローカル区域内での交流創出に向けたマーケティング的方法論・観光施設計画について学んでいます。

9月末からの授業のなかで「持続可能な観光」におけるCBTの位置づけ、地域で実践される「まちづくり」との関係について理解を深めてきた学生たち。その後、株式会社宿場JAPAN代表の渡邊崇志氏をはじめとした外部講師を招き、【観光事業者(エリアマネジメント)】【地元住民】の視点について学びました。

11月4日(土):
フィールドワーク~水道筋商店街・灘中央市場・ゲストハウス萬家~

観光施設計画論フィールドワーク

そして、11月4日(土)には神戸市灘区の水道筋商店街界隈でフィールドワークを実施しました。

学生を「旅に異日常性や地域と融合する感覚を求める“旅行者”」という立場に設定し、その視点をもとに、訪れた人を関係人口化に向けて発展させていくことができるコンテンツや具体的プログラムについて実践的に考えました。

この日はまず、【観光事業者】の視点を学ぶべく、神戸市灘区で地域融合型ゲストハウスを運営する朴徹雄氏のお話からスタート。ゲストハウス開所までのいきさつや近隣商店街とのつながりなどについてお聞きしました。

朴徹雄氏のお話

熱心にメモをする学生

続いて、朴氏のゲストハウスで行っている『まち歩きツアー』を体験。朴氏の案内のもと、創業100年になる精肉店をはじめ、フレンドリーな店主がいる青果店、和菓子屋などを巡り、各店舗でさまざまな試食を楽しむ一方、さまざまな用途で活用している防災空地を見学。商店街の雰囲気を堪能した学生たちは、そのままグループごとに約2時間の自由調査を行いました。

まち歩きツアー

ローストビーフを試食する学生たち

和菓子屋さんのお話

防災空地見学

そして最後は、朴氏が運営する『ゲストハウス 萬家(マヤ)』へ。水道筋という商店街や街というコミュニティと関係ができるようにこの場所に決めた、と話した朴氏。自分たちでDIYをして作り上げたというこだわりのゲストハウスに興味津々だった学生たち。朴氏からの説明を熱心にメモしながら、積極的に質問をしていました。

ゲストハウス萬家の屋上

ゲストハウス萬家で話を聞く学生

今回のフィールドワークは、学生たちにとって、広い視野で“観光”をとらえる良い機会となったようです。今後、学生たちは、フィールドワークの成果をもとに提案を考え、11月29日(水)にオンラインで関係者に向けて発表します。

ゲストハウス萬家の前で集合写真

11月29日(水):調査結果を踏まえて最終提案

観光施設計画論 最終発表

フィールドワーク以降、調査結果をまとめる一方で、「訪れた人を関係人口化に向けて発展させていくことができるコンテンツや具体的プログラム」について考えてきた学生たち。

そして、11月29日(水)に最終提案を実施。フィールドワーク当日にお世話になった『ゲストハウス萬家』の方々とZoomをつなぎ、全4チームが実際に足を運んでみての感想や感じた地域の魅力などを踏まえて考えた提案を発表しました。

水道筋商店街の昔の賑わいを取り戻すための若者向けのツアー、家族連れや子どもたちが楽しめるクイズ&宝探し形式のコンテンツ、温泉や日本酒などの日本文化を体験する夜のツアー、豆乳や豆腐、日本酒、温泉など“水”をテーマにしたツアーなど、着眼点はチームそれぞれ。各チームの個性が見える提案になっていました。

しゃしん

しゃしん

しゃしん

学生たちの提案を聞いていた『ゲストハウス萬家』の方々の反応は上々。「今まで考えたことがなかった提案」「目のつけどころが素晴らしいのでいいコンテンツになる」「留学生ならではの視点がおもしろい」「課題へのアプローチとフォローが一番できていて実現性が高い」などの感想が聞かれました。

しゃしん

また最後の講評では、学生たちが真剣に考え、工夫し、提案を用意してくれたことへの感謝の言葉も。また、「たまに来てもらって、自分の企画を確認したり発信してもらったらおもしろいんじゃないか。発表して終わりじゃなく、ここからつなげていってもらえたらうれしい」とのアドバイスもありました。

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