Instagramを活用した丹波篠山市の観光プロモーションを考えた『キャリアアップセミナー(マーケティング)』
公開日:2024年9月24日
8月30日(金)および9月2日(月)・3日(火)の3日間、『キャリアアップセミナー(マーケティング)~地域ブランディング編~』を開講しました。
スペシャリスト育成を目的に行っている、本学独自の人材育成プログラム【キャリアアップセミナー】。現在、『マーケティング』『リテール』『起業・事業承継』『観光振興・地域創生』『ホテル・旅館』『ブライダル』の6つのプログラムを開講しています。
1日目:8月30日(金) 講義
初日となった8月30日(金)は、マーケティングやブランディングの基礎や丹波篠山市の担当者による講義を実施。他大学の学生を含む30名が参加しました。
まず冒頭で、本セミナーの担当教員である商学部マーケティング学科・薮野祥太講師から、セミナーの目的について説明。その後、マーケティングの基本、地域マーケティングや地域ブランディングの必要性について講義が行われました。
その後、丹波篠山市の担当者の方が『丹波篠山の現在地』と題した講義を実施。この日は、台風が接近しており来学が叶わなかったため、丹波篠山市の現状についてZOOMでご説明いただきました。
続いて、薮野講師から日本におけるプロモーションの現状やプロモーションを考える手順などについて説明。最後は、グループに分かれてディスカッション。まず、それぞれが丹波篠山市のInstagramのアカウントを見て感じたことをまとめ、それらをグループ内で共有していきました。
2日目:9月2日(月) フィールドワーク
2日目となったこの日は、丹波篠山市に出向いてフィールドワークを実施。同市の担当者の方の案内で3つの地区を見学しました。
最初の見学地は『城下町地区』。篠山城跡を中心とした町並みが広がる『重要伝統的建造物群保存地区』に指定されたエリアで、旧武家町や旧商家町が広がっています。京都の影響が色濃く反映された町並みを歩きながら、担当者の方から説明を受けたり、逆に気になることを質問したり。一通り説明を受けた後は、各グループごとに自由散策へ。滴る汗を拭いながら、3日目に作成するSNSの投稿に必要な写真や動画を撮影して回りました。
城下町地区で昼食を済ませた後は、バスで『福住地区』に移動。篠山から京都に向かう西京街道沿いに位置する同地区もまた、2012年12月、国により『重要伝統的建造物群保存地区』に選定されました。江戸時代に宿場町として整備され発展した町並み。二階建瓦葺や平家建茅葺の伝統的建造物。それらが、周囲の田園や自然環境と一体となった特徴的な風景のなかを歩きながら、自分たちの目で見て感じた“魅力”を写真に収めていきました。
そして再びバスに乗り込み、最後に向かったのは『今田(こんだ)地区』。篠山市の南西部に位置する同地区は、その地名よりも『立杭(たちくい)』など焼き物の名称で全国に知られています。今回、学生たちは、日本の六古窯のひとつとして名を馳せる『丹波立杭焼』を“見る”“体験する”“楽しむ”ことができる総合文化レクリエーション施設『丹波伝統工芸公園 陶(すえ)の郷』を見学。
施設内にある「窯元横丁」では、展示販売されている50軒の窯元の作品を手に取って眺めたり、設置されていたパンフレットを熱心に読んだり、写真や動画を撮影したり。また、施設の外に点在する約60軒にのぼる窯元を見学に行くグループの姿も見られました。
台風一過とは思えないほど蒸し暑く、強い陽射しに見舞われたこの日の丹波篠山市。汗だくになりながら、行く先々で熱心に写真や動画を撮影していた学生たち。暑さをものともせず、現地での散策や見学を楽しんでいました。
3日目:9月3日(火) SNSの投稿作成・プレゼンテーション
最終日となったこの日は、グループワークをメインに、丹波篠山市の観光プロモーション企画を考え、Instagramの投稿作成に取り組みました。
学生たちがまず行ったのは、調査結果の整理。それぞれが撮影した写真や動画、場所ごとの印象、フィールドワークを通して感じたことなどについて、グループ内で共有しました。続いて、内容の検討。実際に見たことや感じたことなどを踏まえて、丹波篠山市の観光における強みや解決すべき課題などについて、理由も含めてより具体的に考えました。
また、誰をターゲットにするのか。どのような投稿で、強みを魅せ、課題を解決していくのか。 Instagramの投稿によって達成したい目標などについても、グループ内でディスカッションし、投稿とプレゼン用の資料を作成していきました。
そして締め括りは、丹波篠山市の担当者の方に向けたプレゼンテーション。グループごとに、作成したInstagramの投稿をもとに、強みや課題、改善策などについて説明していきました。全グループの発表が終わると、同市の担当者の方と薮野講師で内容を評価。最優秀賞を決定しました。
2日目のフィールドワークを除いては、グループワークがメインとなった今回のプログラム。自分以外の人たちの意見を聞き、議論を交わし、それぞれの意見を掛け合わせてより良いものを作成していく過程を通して、コミュニケーション力も向上したようでした。また、本セミナーは本学以外の学生も参加できるオープン・プログラム。参加しなければ出会うことのなかった同世代のメンバーと、大学の垣根を超え、同じ時間・学び・考え・価値観などを共有できたことも、視野を広げる貴重な経験となったようです。