海外流通調査隊 活動報告(1990年~)
最終更新日:2020年10月23日
公開日:2019年4月12日
海外流通事情調査
流通に関する海外フィールドワーク
流通科学大学では、“現地に赴き現地で考える”をモットーに、海外の流通事情を学生自ら調査するフィールドワーク「海外流通事情調査」を行っています。
これは「実学」の精神にのっとり、机上の勉強や本からの情報のみでなく、現地に実際に訪れ体感し実情を学ぶもので、学生自らがそのテーマや方法・コース設定を決め企画し、中国を中心としたアジア地域や他地域の事情調査を実施します。
1991年から過去8回にわたる中国流通調査のほか、米国流通事情視察も行っています。
学生メンバーの活躍
参加する学生メンバーは、約1年前から準備を始め、テーマに関係する日本の企業・団体などを訪問しヒアリングを行い、時には専門の教員からアドバイスを受けるなどの事前準備と研究を徹底して行います。
調査期間は、現地で1ケ月以上に及ぶものであり、故 中内㓛学園長もほとんどのプログラムの視察に学生メンバーとともに現地を訪れました。
調査に参加した学生たちは帰国後、学園祭などで自分達の調査結果を展示報告するとともに、その調査結果を一冊の書籍にまとめています。
1991年 中国東北部・(旧)ソ連極東部調査走破隊
発展する中国、激動のソ連の現状を学生の立場でさまざまな角度から調査。
4WD車3台を使って5000kmを走破。この間に中国長春大学・ソ連極東大学と学生交流。この走破隊の模様は後日NHK、サンテレビで放映。
1992年 長江流域流通調査隊
長江-揚子江流域、特に上流域に焦点をあて中国内陸部の発展状況を調査。三峡ダム建設計画にともなう人々の心の動揺は?学生が三峡を訪れて人々の生活実態をレポート。NHK、サンテレビで放映。
1993年 中国・長江流域調査
1978年の開放政策の導入以来、めざましい経済発展を遂げた、その成果の上に1992年から「社会主義市場経済」を目指す中国。その市場経済化はどのように進んでいるのか、その現状および市場経済と経済発展の関わりを「流通」の視点から調査。
1994年 ベトナム・中国華南流通調査隊
加速度的な経済発展を見せる中国華南地域から、「ドイモイ」政策のもとで新たな経済国家建設を進めるベトナムの各地を、水産物の日本への輸出状況や米の流通状況などを中心に調査を展開。テレビ朝日放送、サンテレビで放映。
1996年 中日交易促進流通調査隊 -CHINA WAVE
「開発輸入」をキーワードとして、上海市をはじめ浙江・江蘇・山東の各省にある農産物、水産物加工工場で体験実習を展開。出来上がった製品が日本人の食卓に並ぶまでのプロセスをくまなく調査、レポート。
1998年 長江流域流通調査隊 -YANGTSE NETWORK
神戸市が推進する「長江プロジェクト・文化交流特別委員会」の活動の一環として、長江流域の流通の現状を調査。船輸送、トラック輸送、鉄道輸送の状況、ハイテク部品の製造状況など多岐にわたる調査を展開。
2000年 中国 情報・サービス流通調査隊 -ASIA FOCUS-
スーパーマーケットの台頭、サービス競争、パソコンの普及とEコマースなどをテーマに掲げ、中国沿海部から内陸部、そして香港から台湾にかけて調査。上海東華大学との学生交流では日・中互いの自慢料理大会なども実施。
2002年 米国route66沿線流通・サービス産業調査隊
学生自ら計画した調査内容・手順・手法に従い、アメリカのマザーロードと言われるROUTE66を走りながら、アメリカ発展の歴史調査、ロードサイドビジネスの発展の実態調査等を計画。
2002年 中国茶流通調査隊 -Project “T” 2002日本でも話題となった中国茶の生産・加工・流通・卸・小売・消費のそれぞれの状況について、北は瀋陽から南の昆明まで列車とバスを利用して調査を実施。「中国で一番多く飲まれているのは緑茶」であることを確認。
2002年 米国ROUTE66沿線流通・サービス産業調査学生自ら計画した調査内容・手順・手法に従い、アメリカのマザーロードと言われるROUTE66を走りながら、アメリカ発展の歴史調査、ロードサイドビジネスの発展の実態調査等を実施。
2004年 中国流通調査隊 -Are You Mobile
ユーザー数が3億を超えた中国の携帯電話に焦点を当て、特に中国の大学生の携帯利用状況を、各地で大学を直接訪問し学生間交流を通してさまざまな角度から調査を展開。街頭やショップでのアンケート調査結果を含め、報告書を作成。
米国流通事情視察研修 (1993年度 ~ 2002年度まで毎年実施)
米国流通事情視察研修は、日本と米国の流通システムの違いを知ることによって、日本の流通システムの現状を確認することを目的としています。
事前研修として、学内での数回の講義や店舗視察が行われます。米国では、ニューヨーク郊外のファクトリー・アウトレット・モールや南カリフォルニア最大といわれる超広域型ショッピングセンターなど小売業を中心とした業態の現状、日米小売業の比較、顧客満足のあり方などをポイントに、毎日のようにレクチャーと視察が続くハードスケジュール。
日本の流通業にも大きな影響を与えるアメリカ流通業界のフィールドワークは、学生にとって計り知れないほど大きな収穫となりました。