兵庫県洲本市との『域学連携事業』最終研究発表会を実施。約半年間の取り組みが完結!

兵庫県洲本市との『域学連携事業』最終研究発表会を実施。約半年間の取り組みが完結!

公開日:2022年9月9日

学内説明会

洲本市との社会共創プログラム

2020年度にスタートした、兵庫県洲本市との社会共創プログラム『域学連携事業(※)』も今年で3年目。昨年度は、洲本市役所の担当者から「充実した発表会だった」と高い評価をいただきました。

※)洲本市の住民・行政と大学が連携して地域の活性化を図る【課題解決プロジェクト】

そして4月21日(木)、学内説明会を行い、今年度の活動がいよいよ始動。参加した約40名の学生は、担当教員である人間社会学部観光学科の金 承珠准教授より、事業趣旨や今後のスケジュールについて説明を受けました。

学内説明会の様子

説明会に参加する学生

今年度の大テーマは、『「鮎屋(あいや)地区」の観光資源・特産品を活用した地域活性化提案』。オートキャンプ場の活用を含めた地域活性化、を学生目線で提案していきます。

今後は、5月にフィールドワークを実施。現地でしか得られない情報や体験を踏まえたうえで、7月の中間発表に向けて各グループごとに調査・企画を立案。8月下旬~9月上旬ごろ、関係者出席のもと洲本市にて最終発表を行う予定です。

フィールドワーク

中間発表

5月14日(土)、本企画に参加する学生たち約30名が、洲本市でのフィールドワークに参加。今回の提案の舞台となる場所を視察しました。

今年度の大テーマは、『「鮎屋(あいや)地区」の観光資源・特産品を活用した地域活性化提案』。オートキャンプ場も含めた地域の活性化案を考えていきます。

メモを取る学生

写真を撮る学生

地元の方の説明1

地元の方の説明2

学生たちは地元の方からの説明を受けながら地区内を見学。ひとつひとつの説明に一生懸命耳を傾け、取りこぼさないようにメモをしたり、至るところで写真や動画を撮影したり。また、気になったことや疑問に感じたことを、同行していた地元の方に積極的に質問する姿も見られました。

地元の方の説明1

2~3年生が多いなか、入学してすぐ今回の企画に参加した尾﨑葵さん(人間社会学部観光学科1年)。興味があったというフィールドワークを終えて感じたのは、「この鮎屋地区はすごく自然が豊かで、自分の出身地(岡山県真庭市)ともすごく似たところがある」ということ。だからこそ「いい提案ができれば」と意気込みを語りました。

直接足を運び、自分の目で見て、その空気感や雰囲気を実際に体験することでしか、気づけないことがたくさんあった様子の学生たち。7月の中間発表に向け、このフィールドワークでの気づきや学びを生かし、より具体的な提案を考えていきます。

中間発表

中間発表

5月に実施した洲本市でのフィールドワークを通しての体験、得た気づきなどをもとに、提案を考えてきた学生たち。その中間発表を、7月9日(土)、本学にて行いました。

今回参加したのは10チーム。昨年度は、洲本市とZoomをつないでのオンライン発表でしたが、今年は対面での実施。本学を訪れた洲本市の担当者やNPO法人「鮎屋の滝ふれあいの郷」の方々約10名を前に、チームごとにそれぞれの提案を発表しました。

資料を片手に発表する学生

対面での発表会の様子

学生たちが約2カ月かけて考えた提案ひとつひとつに、真剣に耳を傾けられていた洲本市の方々からは、「地域住民にとって温かみのある提案」「テーマや着眼点が素晴らしい」と高評価をいただきました。ただ、「手段ありきでターゲットが設定されている」「もう少し鮎屋らしさがほしい」といった指摘も。

アドバイスをする教員

アドバイザーとして同席した教員陣からは厳しい言葉が多く聞かれましたが、より現実的かつより良い提案にするために、必要なことや改善点が明確になった学生たち。ここから再び試行錯誤を重ねながら、最終発表に向けて取り組んでいきます。

本学には、幅広い業界の企業や地域・自治体と連携し、それぞれが抱える課題解決に学生たちが取り組む『社会共創プログラム』が多数あります。学生自身が、仲間と協力しながら調査・企画・提案から商品化・実用化までを行い、問題解決力を身につけていきます。

最終研究発表会

最終研究発表会

今年4月の始動から約半年。9月3日(土)、本学において兵庫県洲本市との『域学連携事業』の最終研究発表会を実施しました。

今春から、オートキャンプ場の活用を含めた「鮎屋(あいや)地区」の地域活性化提案に取り組んできた学生たち。5月のフィールドワークを経て、7月に実施した『中間発表』では、ときに厳しい言葉も。しかし、いただいたアドバイスや指摘を整理し、提案を練り直し、この日の最終研究発表会を迎えました。

兵庫県洲本市

域学連携事業

より具体的な提案に落とし込んできたチームもあれば、逆に提案内容を大きく変更したチームもありました。そんな学生たちの発表を、メモを取りながら真剣に聞かれていた洲本市の担当者とNPO法人「鮎屋の滝ふれあいの郷」の方々。斬新なアイデアに大きな興味を示される場面も。どのチームも、この2か月の試行錯誤を物語る渾身の提案を披露しました。

鮎屋の滝ふれあいの郷

斬新なアイデア

試行錯誤

渾身の提案

5ゼミ・9チームの発表終了後は、洲本市の担当者2名とNPO法人「鮎屋の滝ふれあいの郷」の1名、昨年度まで本学人間社会学部観光学科の教授であった辻本千春先生の4名で審査を行い、最優秀賞と優秀賞が決定しました。

審査

優秀賞には、日本・中国・韓国・ベトナム・インドネシアの5カ国の学生11名で構成された、白貞壬ゼミの『すもとにすもう』が選ばれました。

そして、最優秀賞に選ばれたのは、キャンプ場を訪れる親子連れをターゲットにした参加型のイベント開催を提案した、辻本乃理子ゼミの『Team あいす』。課題となっている鮎屋の竹を活用し、竹灯籠のワークショップの実施や今話題の“食べる竹炭”への加工による収益化など、多面的な提案を発表しました。

審査

鮎屋のキャンプ場

表彰式で、両チームの受賞について「本当に僅差だった」と話した洲本市役所企画課の担当者。「ユニークな提案もあり、甲乙つけがたかった」と、この日の最終発表を振り返りました。続けて、「今、鮎屋のキャンプ場建設が進んでいて、皆さんの提案が生かされていくと思います。これで終わりではなく、今後も鮎屋のことを気に留めてもらって、鮎屋が学生の皆さんの活躍の場になれば嬉しい」と挨拶し、今年度の取り組みを締めくくりました。

今回の取り組みを通して、それぞれに大きな学びを得た学生たち。この経験を生かして、これからの大学生活におけるさまざまな活動に挑戦していきます。

受賞チームのコメント

最優秀賞:『Team あいす』

Team あいす

  1. 受賞の感想を一言!

    「まさか自分たちが受賞できると思っていなかったので、このような賞をいただけてとてもうれしく光栄な気持ちでいっぱいです。フィールドワークから最終発表まで、3人で全力で取り組んだ結果がこうして出て、すごくよかったなと思います」

  2. 提案を考えるうえで一番大切にしたことは?

    「自分たちがそのプロジェクトに参加したいか。また、いかに楽しめるか。そして、洲本市にとってのメリット。それらを一番重要視しました。あともうひとつ大事にしたのが、実現性。漠然とした企画ではなく、その町に合う実現性の高い提案をすることで実施につながり、若い世代が訪れてくれると考えました」

優秀賞:『すもとにすもう』

すもとにすもう

  1. 受賞の感想を一言!

    「普段はできない体験ができ、自分の経験も積むことができ、その結果が優秀賞につながってよかったです。大学に入って、ゼミのみんなとひとつのことに取り組んだことはすごく貴重な経験。いろいろ足りない部分もあったけど、洲本の皆さんに私たちのプレゼンが良かったと思ってもらえたことが、すごく嬉しかったです。
    実際に鮎屋に行って、きれいな自然を見て、キャンプをしたいという気持ちが湧いてきたので、このプロジェクトを成功させてほしいなと思います」

  2. 提案を考えるうえで一番大切にしたことは?

    「私たちのゼミは国際色豊かなゼミとなっているので、いろいろな意見、少し変わった意見を取り入れることを意識しました。それによって、自然を生かした提案が多いなか、イベントを提案することができたと思うのでよかったです」

昨年度の様子

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