大事なのは『手探り・手作り、手応え』。ダメもとでもやってみたら何かがはじまる|プロデュース論
公開日:2022年6月8日
さまざまなメディアの第一線で活躍するプロフェッショナルから新たな価値を生み出す力を学ぶ、特別講義『プロデュース論』。毎年、講義を受講する学生たちに大きな気づきや影響を与えています。
4月21日(木)にスタートした、2022年度のプロデュース論。5月5日(木・祝)は、ヤフー株式会社メディア統括本部・THE PAGE大阪編集担当の柳曽文隆氏を講師に迎え、お話しいただきました。
「君は新聞記者に向いている」
大学2年のころ、新聞記者をしていたゼミの先生に言われた言葉。警察官を志し法学部に入学した柳曽氏ですが、この先生との出会いが人生の大きな転機になったそうです。
「人と出会って展開を生んでいく魅力が新聞にはある」。話すたびにそう言う先生の言葉に、次第に新聞に興味を持ちはじめ、本格的に新聞記者を目指すように。柳曽氏は言います。「あのとき先生に言われていなかったら、今何をしていたのだろう、とたまに思うことがある。やっぱり、人との出会いはめちゃくちゃ大事」と。
今では当たり前の“あるスタイル”を確立
その後、関東のとある地方新聞社で記者人生をスタート。その後、地元・関西の地方新聞社を経て、13年前にヤフーへ。入社から5年後、新たに立ち上げることになったニュースサイトTHE PAGEに異動。初仕事で、柳曽氏は‟あるスタイル”を確立します。それは、注目会見の様子を生中継し、リアルタイムで記事を配信するというもの。今では当たり前となった『会見コメント全文掲載』を行ったのです。以降、さまざまな事象をネットメディアを通して発信し続けている柳曽氏は「真実を伝えるのは当たり前。そのなかで、盛り上がるきっかけ、を作っていくことができるのはネットの醍醐味」と話します。
「やらんよりやったらええやん」。やってダメでも道は開けていく
講義の終盤、以前上司から言われた「やらんよりやったらええやん。自分はできると思って、好きなことをどんどんやったら道が開けていく」という言葉を紹介した柳曽氏。「最初からあきらめないで、ダメもとでもやってみたら何かがはじまる。瞬間瞬間に何が生まれるかわからない。それを知っていてほしい」と話し、学生たちにこう語りかけました。
「待っていても何もはじまらない。大事なのは、『手探り』『手作り』『手応え』。昔、先生に教えられたこの3原則を、自分自身今も守っている。好きなこと・興味のあることを見つけて、あきらめずにやってみる。やってみてダメだったとしても、そこから新しい何かを見つけられることもある」。
そして最後に、「これから迷うこともあると思う。でも、ぶつかってこそ生まれることが絶対にある。たくさん迷って悩んで、困ったときこそ友人や先生に聞いてみる。自分一人だけの視点ではなく、いろいろな視点で考えてみる。そのためにも、いろいろな人と出会って、いろいろな発見をしてほしい」とメッセージを送り、講義を締めくくりました。