不測の事態も乗り越え、今年度の『猪名川ワインプロジェクト』が終了!

不測の事態も乗り越え、今年度の『猪名川ワインプロジェクト』が終了!

公開日:2023年11月27日

4月13日(木):オリエンテーション

猪名川ワインプロジェクト

人間社会学部観光学科・西村典芳教授のゼミでは、今年度から『猪名川ワインプロジェクト~新たな特産品へのチャレンジ』に取り組んでいきます。

本プロジェクトは、2022年11月に締結した兵庫県猪名川町との包括連携協定における“観光分野“の施策として実施。同町に多数存在するぶどう農家が栽培するぶどうを活かしながら、加工品・特産品を充実させ、町の活性化へつなげていく狙いがあります。

プロジェクト始動となった4月13日(木)。ゼミ生9名に向け、西村教授よりプロジェクトの概要や今後のスケジュール、具体的な取り組み内容などについての説明が行われました。

プロジェクト始動

取り組み

今後は、月1回のペースで猪名川町のぶどう農家を訪問。苗木の植樹にはじまり、すでに栽培中のぶどうの徐葉、誘引、草刈り、収穫作業を体験。そのぶどうを加工したワインを、11月に猪名川町で町民の方々にお披露目するとともに、今年度の取り組みの成果発表を行う予定です。

今回植樹する苗木が、育ち、実がなり、ワインとして商品化されるまでに有する時間は、最低でも4~5年。本プロジェクトは、今年、来年、再来年と、西村ゼミの学生たちが引き継ぎながら、長期的な視点で取り組んでいくものになります。

4月15日(土):猪名川町フィールドワーク(圃場見学・苗木植樹)

名川町フィールドワーク

学内でのオリエンテーションから2日後の4月15日(土)。第1回目となる猪名川町でのフィールドワークを実施しました。

現地でのオリエンテーション

あいにくの雨模様でしたが、6名のゼミ生が参加し、現地でのオリエンテーションやぶどうを栽培している圃場を見学しました。まず最初に、役場の方から、猪名川町の概要や観光計画、今回のプロジェクトについての説明、協力農家の方のご挨拶、学生たちの自己紹介などを行いました。

かまどでご飯を炊く

苗木

オリエンテーションの後は、かまどでご飯を炊いての昼食タイム。自然のなかで味わうかまどご飯のおいしさを堪能した学生たちは、腹ごしらえも十分な状態で圃場見学へ。農家の方からのぶどう栽培についての説明に、真剣に耳を傾けていました。そして最後は、ぶどうの苗木の鉢植え。自分の苗木だとわかるよう、それぞれ名前を記し、今後の成長を見守っていきます。

この日の様子は、広報いながわ5月号に掲載。また、J-COMチャンネル(11ch)でも放送されます。

※)4月22日(土)・23日(日) 11時/14時/17時/20時30分、4月24日(月)~28日(金) 18時

次の圃場訪問は、5月下旬ごろ。ぶどう栽培において重要な『徐葉(じょよう)』作業を行う予定です。

10月8日(日):アンケート調査(道の駅「いながわ」)

アンケート調査する学生

今春からはじまった『猪名川ワインプロジェクト』。10月8日(日)には、猪名川町にある「道の駅 いながわ」で『ワイン』についてのアンケート調査を行いました。

この日の調査に参加したのは、6名のゼミ生たち。老若男女100名を目標に、敷地内を歩き回り、行き交う人たちに声をかけていました。

調査を進める学生

3連休の中日ということもあり、調査開始の10時過ぎは驚くほど人通りが多く、順調に調査を進めていた学生たち。人の流れが落ち着き苦戦する時間もありましたが、約2時間で目標の100名を達成しました。

「ワイン」に関する内容だったこともあり、「飲まないから」とアンケートを断る人も多くいましたが、そこをトークで上手に誘導しながら答えてもらう場面も。ゼミ生たちは、今回の調査の前に実地調査として参加した「ONSENガストロノミーウオーキング」でも、参加者にアンケート調査を実施。そのときの経験をしっかり生かし対応していました。

アンケートに答える人

アンケート集計

アンケートをとる学生

4月に植樹した苗木に、ワイン造りに使える実がつくまでには数年かかります。この半年間は、苗木の成長を見守りながら、また同町にワイン用ブドウ栽培が広がることを期待しながら、 ぶどうを生かした加工品・特産品を充実させ、町の活性化につなげていくための地道な活動を行ってきました。

ここからは、これまでの調査結果を分析。今年度の取り組みの集大成として、来年1月に【日本観光経営学会 次世代観光経営フォーラム】で発表する予定です。

11月18日(土):成果発表会

成果発表会の様子

11月18日(土)、『猪名川ワインプロジェクト』の成果発表会を、猪名川町の中央公民館にて行いました。

会場には、猪名川町の観光協会や農家の方、またワインを取り扱う業者の方など、多くの地元住民の方の姿が。その光景に、少し緊張しながらも、2チームが約半年間の取り組みを発表。『猪名川町ならではの新たな加工品・特産品』として、ワインの搾りかすを活用した「ペットフード」と猪名川の特産である猪肉を使った「ワインしゃぶしゃぶ」というアイデアを提案しました。

発表する学生

成果発表会の聴衆

両チームの発表後に行われた質疑応答で多く聞かれたのは、ゼミ生たちの取り組みや提案に対する感謝の言葉。また、今回提案した、「ペットフード」と「ワインしゃぶしゃぶ」のアイデアも好評で、今後への期待を込めた活発な議論も行われました。

質問する参加者

応答する学生

今年4月からはじまった本プロジェクト。学生たちは定期的にぶどうの圃場を訪れ、草刈りにはじまり、雨避けのためビニールフィルムでぶどうの房を覆うなど、ワイン用のぶどう栽培に欠かせない作業に取り組んできました。また、自分たちの名前を記した苗木も植樹しました。

ところが、今年の長雨、全国で問題となっている獣害により、栽培していたぶどうは全滅。収穫作業を行うことができず、予定していたワインの試作は断念することに。なお、植樹した苗木は、今後、後輩たちに引き継がれ、成長を見守っていきます。

ぶどう圃場にて

除草する学生

保護フェンスの修繕

ぶどうを手入れする学生

不測の事態を経験しながらも、アンケート調査を行うなど、自分たちにできる活動を行ってきたゼミ生たち。
思うような活動はできませんでしたが、普段はできない経験を通して今後に生きる貴重な学びを得たようです。

ゼミ生たちは、来年1月に実施される『日本観光経営学会 次世代観光経営フォーラム』にて発表を予定しており、今年度の取り組みはそれをもって終了となります。

本プロジェクトのスケジュール

学外 学内
5月 フィールドワーク(徐葉) グループワーク
6月 フィールドワーク(誘引) グループワーク
7月 フィールドワーク(草刈り) グループワーク
8月 グループワーク
9月 グループワーク
10月 フィールドワーク(アンケート調査) グループワーク
11月 成果発表会
1月 次世代観光経営フォーラム

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