『コイズミ物流株式会社』とのプロジェクトを経て変化した “物流業界”のイメージ

『コイズミ物流株式会社』とのプロジェクトを経て変化した “物流業界”のイメージ

公開日:2023年11月13日

4月20日(木)・21日(金) オリエンテーション

コイズミ物流連携プロジェクト

商学部マーケティング学科・田中康仁教授と李志明准教授のゼミでは、昨年度よりコイズミ物流株式会社との課題解決プロジェクトに取り組んでいます。

今年度も、引き続き取り組みを行っていくため、4月20日(木) ・21日(金)の2日間、コイズミ物流株式会社より、営業本部 新規事業推進室 室長・兵庫正能氏と営業本部 海外営業室 室長・東絵美氏が本学を訪れ、活動の趣旨やスケジュールについて説明。その後、ゼミ生の自己紹介と質疑応答を行いました。

コイズミ物流担当者

真剣にメモを取る学生

今後は、5月にコイズミ物流株式会社大阪営業所にてフィールドワークを実施。7月に中間報告会、9月に大阪港コンテナ―ヤードとコイズミ物流株式会社大阪営業所で2度目のフィールドワークを行い、10月に最終報告会を実施する予定です。

5月27日(土) 現場の空気を感じた『フィールドワーク』

コイズミ物流連携プロジェクト

4月下旬にスタートした今年度の連携プロジェクト。5月27日(土)には、田中教授と李准教授各ゼミに所属する学生合わせて24名が、コイズミ物流株式会社でのフィールドワークを行いました。

コイズミ物流大阪営業所

この日、両ゼミの学生たちが訪れたのは大阪営業所。同社が大阪・南港に置く2拠点のひとつで、照明関連商材を中心に、在庫管理や輸配送管理を行っています(もうひとつは、家電カテゴリーの拠点)。
約5,800坪(サッカー場で3.5面相当)の広大な倉庫スペースを社員の方の説明を受けながら見学しました。

倉庫内を見学

倉庫の荷物

昨年度は、3階フロアのみでしたが、今年は4階も見学。階によって扱っている荷物が違うこともあり、倉庫内の撮影に関して事前に注意事項告が伝えられました。移動中に気になることがあると、その都度、同行してくれていた社員の方に質問をしたり。また、実際に所長さんがフォークリフトに乗り 、実演しながら仕様説明をはじめると、スマホを取り出し動画で撮影する学生も。

写真を撮る学生

ハンディーターミナル

その後、ピッキング作業や入出庫管理に使用されている “ハンディーターミナル(片手で持てるハンディサイズのデータ収集端末)”を使って、実際にバーコードを読み込んだり。作業の流れなどを聞きながら、約1時間かけて倉庫内を見て回りました。

7月21日(金) 現段階での最善の提案を『中間発表』

中間発表

5月のフィールドワークから約2カ月を経た7月21日(金)。コイズミ物流株式会社の担当者3名を本学に招き、中間発表を行いました。

今年度のテーマは、『新規事業創出』『荷役作業の効率化』『倉庫スペースの有効活用』『物流業界の労働力不足改善策』『倉庫内における労働環境の改善』の5つ。両ゼミの学生たちは、フィールドワークで感じたこと、抽出した問題点を整理し、それぞれが選んだテーマに基づいて提案を考えてきました。

提案発表をする留学生

質問に答える日本人学生

発表は、田中ゼミ・李ゼミとも各4チーム。どのチームも、現段階で最善と思われる企画や改善策を提示。コイズミ物流株式会社の方々も、そのアイデアや調査データについて真剣に耳を傾け、ときにはメモをする場面も。各チームの発表後に行われた質疑応答では活発な意見交換も行われ、学生たちにとっては最終発表に向けてやるべきことが明確になったようでした。

メモをするコイズミ物流の方

コメントするコイズミ物流の方

コイズミ物流株式会社の方々も、いくつかの提案に対して「もっと深掘りしてもらえたら、面白い取り組みになる」とコメントされるなど、最終発表でのより具体的な提案に期待されていました。

9月19日(火) 夢洲コンテナターミナルで『フィールドワーク』

夢洲コンテナターミナル

7月に中間発表を行った学生たちが、9月19日(火)に今年度2回目となるフィールドワークを行いました。

DICT施設内見学

今回学生たちが訪れたのは、大阪万博開催に向け整備中の夢洲にある『夢洲コンテナターミナル(DICT)』。コイズミ物流株式会社の方のご厚意で、本ターミナルに営業所を置く株式会社日新の方の案内のもと、施設内を見学しました。

まずは、ターミナルが見渡せる、という管理棟の屋上へ。まだ整備が行われている最中の夢洲。遮るものが何もなく、ターミナルを一望することができ、学生たちは気になるところを写真に収めていました。

写真を撮る学生

見学する学生

説明を聞く学生

屋上での説明後は、船の近くまで行き、クレーンがコンテナを積み下ろしする様子を間近で見学しました。普通に生活していたら入ることができない場所と、見ることができない光景。屋上からとはまったく違う、圧巻のスケールに学生たちも驚いた様子でした。

今回のフィールドワークを通して得た気づきや学びを提案に生かし、10月28日(土)、最終発表に臨みます。

10月28日(土) いよいよ『最終発表会』へ

最終発表会の様子

2年目となったコイズミ物流株式会社との課題解決プロジェクト。10月28日(土)には、『最終発表会』を迎え、全8チームが半年間の取り組みの成果を発表しました。

発表を聞く学生たち

この日は、大阪市中央区にあるコイズミ物流株式会社の本社を訪問。最終発表会には、同社および小泉産業株式会社から計5名が同席されました。いつもと違う雰囲気に少し緊張気味だった学生たち。李ゼミ・田中ゼミの順番に8チームがそれぞれの提案を発表しました。

中間発表での指摘やアドバイスを生かし、より具体的に落とし込んできたチームが多いなか、提案内容を大きく変更したチームも。それぞれが、具体的な数字やデータ、事例などを駆使して渾身の提案を披露しました。

発表する学生①

発表する学生②

発表する学生③

意見を聞く学生たち

各チームの発表後に行われた質疑応答でも、コイズミ物流の方々からの突っ込んだ質問にしっかり答えていた学生たち。最後の講評では、「自分たちにはない発想だったので参考にしたい」「物流業界における2024年問題につながる提案もあったので、ぜひ検討していきたい」と、学生たちの提案を高く評価していただきました。

参加者全員で乾杯

また、今年度はコイズミ物流株式会社のご厚意により懇親会を実施。学生たちも最終発表を終えホッとしたようで、あちこちで会話に花が咲いていました。

講評にもあった「物流の2024年問題」が取り沙汰されるなか、社会の問題を自分ごととして捉え、さまざまな角度から調査を行い、現状の課題について考えてきた半年間。本プロジェクトを通して、学生たちの“物流業界”へのイメージも大きく変わったようです。

集合写真

それぞれが、有益な学びを得ることができ、これからの自分のキャリアを考えていくうえで、ひとつの転機となる貴重な経験となりました。

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