六甲山観光の課題解決に挑戦した『I-1グランプリ』が接戦の末に終幕!

六甲山観光の課題解決に挑戦した『I-1グランプリ』が接戦の末に終幕!

公開日:2023年1月10日

7月11日(月):学内説明会

I-1グランプリ説明会

7月11日(月)、今秋からスタートする『第6回神戸学生イノベーターズ・グランプリ(通称:I-1グランプリ)』の学内説明会を実施しました。

I-1グランプリとは、本学が2009年から行っている『課題解決プログラム』。社会に新しい価値をもたらす変革(イノベーション)を興す知恵を備えた人材育成を目的として、企業が直面している課題を学生らしい視点やマーケティング手法を活用して解決・提案する企画です。2017年度より名称を新たに【I-1グランプリ】として実施しています。

説明を聞く学生たち

この日は、I-1グランプリの趣旨説明を行った後、今年度の協力企業と企画概要を紹介。今回は、六甲山アスレチックパーク「GREENIA」などを運営する六甲山観光株式会社の協力を得て、『コロナ禍で打撃を受けた六甲山観光の収益改善』をテーマに、企画・提案を行います。また、応募の際の注意点や今後のスケジュール、参加することで得られるものなどについても説明を行いました。

10月8日(土):開会式

I-1グランプリ開会式

10月8日(土)、六甲山観光株式会社ご協力のもと、【第6回神戸学生イノベーターズグランプリ(通称:I-1グランプリ)】の開会式を実施しました。

これまで、株式会社伍魚福、大正製薬株式会社、トーラク株式会社、ワッフルケーキの店 R.L(エール・エル)、株式会社フェリーさんふらわあと、それぞれの企業が抱える課題解決に取り組んできました。

今年度は、3年ぶりに地元企業となる六甲山観光株式会社のご協力を得て、『コロナ禍で打撃を受けた六甲山観光の収益改善』をテーマとした提案に挑戦します。

学長挨拶

今回は、本学を含め近隣の大学・高校から17チーム・約84名が参加。開会式では、藤井啓吾学長からの挨拶の後、六甲山観光株式会社 取締役 経営管理部長 兼 観光事業部部長の上田準氏が、今回のプロジェクトへの思いとともに参加学生たちへ激励のメッセージを送りました。

事務局からの説明

説明を聞き質問をする学生たち

その後、同社の担当者から会社概要・テーマ解題の詳細について、また事務局から今後のスケジュールやプレゼンテーションの注意事項、審査基準などについて説明。すべての説明を聞き終えると、学生たちから次々と質問が。今回のテーマが『収益改善』ということもあり、より具体的な数字やデータに関する質問・要望が多く聞かれました。

質問をする学生

今年度は、例年、中間プレゼンテーション後にのみ開講している“マーケティングミニ講義”を、開会式後にも実施。『成功する商品コンセプトづくりの要点』をテーマに、商学部マーケティング学科・清水信年教授が講義を行いました。

清水信年教授の講義

講義を聞く学生たち

参加学生たちは、ここから各チームで情報収集・調査を行い、3週間後のフィールドワークで現地を視察。自分たちの目で見て、感じたことを生かしながら提案を考え、まずは11月の中間プレゼンテーションに臨みます。

プログラム名にもあるように、枠にとらわれず、学生だからこその斬新な視点で、“イノベーション”を巻き起こしてくれることに期待です。

10月29日(土):フィールドワーク

I-1グランプリ フィールドワーク

開会式から3週間後の10月29日(土)、プロジェクトに参加する学生たちが六甲山上にてフィールドワークを行いました。

今年度のメインテーマは、『コロナ禍で打撃を受けた、六甲山観光の収益改善』。この日は、その対象となる4施設の見学・調査に臨むため、本学を含めた3大学の学生45名が、朝9時に六甲ケーブル下駅に集合しました。

六甲山上

当初は、対象施設のひとつ「六甲ケーブル」で山上に移動する予定でしたが、車両の不具合で運転を見合わせていたため、残念ながら乗車は叶わず。振替バスにて他施設が点在する六甲山上に向かい、到着後はそれぞれのチームで施設見学へ。

まず、2021年4月にオープンした日本最大級のアスレチックを備えた『六甲山アスレチックパークGREENIA』。阪神甲子園球場およそ6個分という広大な敷地のため、学生たちはポイントを絞って見て回りました。なかには、いくつかのアスレチックを実際に体験してみる学生の姿も。

六甲山アスレチックパークGREENIA

六甲山アスレチックパークGREENIA

続いて、2021年7月にリニューアルオープンした『ROKKO森の音ミュージアム(旧六甲オルゴールミュージアム)』へ移動。19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパやアメリカで親しまれていたオルゴールなどの展示を見学。また、ミュージアムに併設されたナチュラルガーデンで、小さなオルゴールや手回しオルガンに触れたり、散策路を歩いたり。気になるところや参考になりそうなところを写真に収める学生の姿が、あちこちで見られました。

ROKKO森の音ミュージアム

ROKKO森の音ミュージアム

ROKKO森の音ミュージアム

ROKKO森の音ミュージアム

最後は、日本でも有数の眺望スポット『六甲ガーデンテラス』へ。すっきりとした秋晴れとなったこの日は、明石海峡から大阪平野までを見渡すことができ、その眺望に魅了されていた学生たち。また、少し高台にある『自然体感展望台 六甲枝垂れ』も見学。六甲山の上に立つ1本の大きな樹のような展望台の美しさを堪能しました。

六甲ガーデンテラス

自然体感展望台 六甲枝垂れ

各施設見学後に設けられた担当者への質疑応答で、見学時に気になったことや疑問に感じたことなどを積極的に質問する学生たち。より良い提案にするために、細かい部分までしっかりと確認していました。

質問をする学生たち

質問をする学生たち

参加した学生たちは、この日のフィールドワークを通して、近くに住んでいても意外と知らないことがたくさんあることを感じた様子。自分の足で歩いて、自分の目で見て、感じなければわからなかった六甲山の魅力を、しっかりと感じ取ることができたようです。

11月26日(土):中間プレゼンテーション会

中間プレゼン

フィールドワークから約1カ月後となる11月26日(土)。本学にて、中間プレゼンテーション会を実施し、全15チームが発表を行いました。

『コロナ禍で打撃を受けた、六甲山観光の収益改善』をメインテーマに取り組んでいる学生たち。実際に六甲山上の各施設を訪れ、自分たちの目で見て感じたことや気づいたことを踏まえ、各チームで改善策を考えてきました。フィールドワークから中間プレゼンテーションまでの時間は、1カ月弱。限られた時間のなかで、現状分析、データ収集、コンセプトからターゲット層などをまとめ、それぞれ個性あふれる提案を発表しました。

講評

発表する学生

この日は、六甲山観光株式会社および六甲山上の各施設の担当者に加え、本学教員が審査員として同席。各チームの発表後に、講評を行いました。若者視点でのアイデアを高く評価する一方、根拠となるデータや提案内容の中途半端さ、また目的と手段が入れ替わっていることなど、厳しい指摘もありました。

学生たち

講評

学生たちにとって耳の痛い言葉もありましたが、より実現性の高い提案のために必要な視点に気づけたのも事実。ただ、学生の提案を元に「もっとこうしてみたらいいんじゃないか」「逆にこういう部分に絞ってもいいんじゃないか」といったアドバイスもあり、最終発表までにどこをどのように修正していけばいいのか、自分たちの課題が明確になったようでした。

最終プレゼンテーション会(予選・決勝)は、12月24日(土)。学生たちはこの日の評価・指摘を改めて整理し、アドバイスはしっかりと生かし、最終プレゼンテーションに臨みます。

清水信年教授によるミニ講義

中間プレゼンテーション会終了後には、『魅力的な商品提案プレゼンの要点』をテーマとした、商学部マーケティング学科・清水信年教授によるミニ講義を実施。学生たちは、より魅力的な最終発表ができるよう、メモを取りながら真剣に講義に耳を傾けていました。

12月24日(土):最終プレゼンテーション会(午前:予選 午後:決勝)

I-1グランプリ

【第6回 神戸学生イノベーターズ・グランプリ(通称:I-1グランプリ)】の最終プレゼンテーション会を、2022年12月24日(土)本学にて開催しました。

今年度は、六甲山観光株式会社のご協力のもと、本学の学生をはじめ、神戸芸術工科大学、兵庫県立大学の学生たちが、3カ月に渡り取り組んできました。この日の最終プレゼンテーション会には計15チームが参加。全チームによる予選会からスタートしました。

予選会

学生によるプレゼン

11月の中間プレゼンテーション会で指摘されたことをしっかり修正・ブラッシュアップして臨んだ各チーム。限られた時間のなか、『コロナ禍で打撃を受けた六甲山観光の収益改善』につながる、より具体的かつ現実的な提案に作り込んできました。

審査員

予選を勝ち抜き決勝に進んだのは4チーム。ここからは、六甲山観光株式会社取締役の上田準氏と本学の藤井啓吾学長を前に、この日2度目となるプレゼンテーションを行いました。予選での発表から微調整を行って臨んだ各チーム。同日2回目ということもあり落ち着いた様子で発表を行い、質疑応答にも冷静に対応していました。

予選を勝ち抜いた学生

最終プレゼン

2チームの発表が終わったところで、敗者復活となる
2チームが発表!名前が呼ばれたことに驚きながらも、その動揺をまったく感じさせないしっかりとしたプレゼンテーションを見せてくれました。

審査員の講評

全6チームの発表終了後は、審査員による審査へ。『発想』『企画』『表現』の3つのポイントで行われた審査の結果、大学生をターゲットにした提案を発表した本学の『GREEN PEER』チームが、見事優勝に輝きました。受賞を受け、同チームの学生は「こうした本格的なプレゼンテーションに参加するのは初めてで、貴重な経験になりました。こういう場所を設けていただき、優勝に選んでいただき、本当にありがとうございました」と喜びを語りました。

表彰式

六甲山観光株式会社取締役 上田氏

表彰式後には、六甲山観光株式会社取締役の上田氏が「すごく時間をかけて考えていただいたのがわかる内容でした。順位をつけるのはすごく心苦しい面もあったのですが、今回はテーマに則って“収益性”と“実現性”が高い提案を重視して選ばせていただきました。ただ、どれが選ばれてもおかしくない発表だったと思います」と、全体を講評。また、学生たちの3カ月間の取り組みを労うとともに、感謝の言葉を述べられました。

仲間と一緒に試行錯誤を重ねながら、取り組んできた
3カ月。学生たちにとってかけがえのない学びの時間となったとともに、今後につながる貴重な経験になりました。

最終審査結果

優勝

GREEN PEER(流通科学大学・商品開発特別研究Ⅱ)
『GREENIA CIRCLE』

準優勝

KING(流通科学大学・商品開発特別研究Ⅱ)
『顧客の小腹と満足度を満たす~キッチンカーの設置による単価の向上~』

第3位

SANKŌ TOURISM(神戸芸術工科大学・かわいひろゆきゼミ)
『六甲王国VRファンタジスタ』

特別賞

摩爾4(流通科学大学・商品開発特別研究Ⅱ)
『RSP(六甲スタンプラリープロジェクト)』

神戸学生イノベーターズ・グランプリ
(通称:I-1グランプリ)とは・・・

流通科学大学が2009年から行っている『課題解決プログラム』。
社会に新しい価値をもたらす変革(イノベーション)を起こす知恵を備えた人材育成を目的として、企業が直面している課題を学生らしい視点やマーケティング手法を活用して解決・提案する企画です(2017年度より、名称を新たに【I-1グランプリ】として実施)。

2022年度テーマ概要

【メインテーマ】

コロナ禍により大打撃を受けた、六甲山観光の収益改善

【サブテーマ】

① 以下の課題についての策を提案してください。なお、提案は下記の施設を対象とします(複数の施設を組み合わせても結構です)。

■ 期待される提案

  1. 利用者の拡大
  2. 施設を利用した新事業
  3. 客単価の向上

■ 対象施設

  1. A.六甲アスレチックパークGREENIA(平日・土曜日の集客不足)
  2. B.ROKKO森の音ミュージアム(リニューアル後の集客不足)
  3. C.六甲ガーデンテラス(来場者の客単価が低い)
  4. D.六甲ケーブル(平日の集客不足・夜景スポットとしての認知度不足)

② 六甲山ならではの新しいグッズ・お土産・記念品・フードメニューの商品開発をしてください。

スケジュール

10月8日(土) 開会式
六甲山観光株式会社ご担当者様より「テーマ解題説明」および会社紹介
終了後、本学マーケティング担当教員によるミニ講義①を開講

10月29日(土) フィールドワーク
対象4施設+グッズ関係の各施設を見学

11月26日(土) 中間プレゼンテーション会
終了後、本学マーケティング担当教員によるミニ講義②を開講

12月24日(土) 最終プレゼンテーション会(午前:予選、午後:決勝)
最終プレゼンテーション会終了後、表彰式

六甲山観光株式会社 → https://www.rokkosan.com/

【第5回学生イノベーターズ・グランプリ】の様子はこちら

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