想定外の出来事もプラスに。自信の企画で臨んだ【瀬戸内カレッジ】成果報告会

想定外の出来事もプラスに。自信の企画で臨んだ【瀬戸内カレッジ】成果報告会

公開日:2023年1月11日

瀬戸内カレッジ

瀬戸内カレッジ成果報告会が2022年12月21日(水)に行われ、商学部マーケティング学科・
羽藤雅彦教授のゼミ生たちが、2年連続となる“アイデア・プレゼン賞”を受賞しました。

3年ぶりにホテルグランヴィア大阪での対面実施となった今回。参加した7大学(+関西観光教育コンソーシアム)10チームが、半年に渡る取り組みの集大成を発表しました。

学生のプレゼン

瀬戸内カレッジ

2018年度の南九州カレッジへの初参加以降、5度目のチャレンジとなる羽藤ゼミ。報告会では、トリとなる10番目に登壇し、山口県周防大島町の魅力を最大限に生かすため、“アオハル”をテーマに、“合宿中の大学生”をターゲットとしたプランを提案しました。自分たちの発表を振り返り、「過去最高の出来だった」と胸を張っていた学生たち。その言葉通り、定評のあるアイデア力だけでなく、プレゼン力にも高い評価をいただき、“アイデア・プレゼン賞”という素晴らしい結果を残すことができました。

緊張の報告会から半月。リーダーを務めた
長尾雅也さん(商学部経営学科3年)に、
今回の取り組みを振り返ってもらいました。

リーダー 長尾雅也さん

全自治体の紹介で一番惹かれた、山口県周防大島町

山口県周防大島町

自治体の紹介のなかで一番目を引いたのが周防大島町。紹介を見た感じでは、自然もアクティビティもたくさんあって、課題とされていた『人が来ない』という理由がわからないくらい素晴らしいところでした。個人的には一番担当したい地域だったのですが、ゼミのみんなも同じように興味を持っていたので、決まったときはすごく嬉しかったですね。

予定から2カ月遅れた現地研修が結果的にプラスに

9月に予定していた現地研修が台風の影響で延期になり、実際に現地に行けたのは最終発表の1カ月前の11月。本当は、現地研修に行って中間発表を迎える予定だったので、かなり焦りました。結果、僕たちのチームだけインターネットなどで調べた情報だけで中間発表に臨むことに。ただ、このときにあえて発表しなかった企画があったので、現地に行くまでの2カ月間はそれを完成させることに専念しました。今振り返ってみると、2カ月延びて逆によかったな、と思います。提案を考える時間がより多く持てたし、それを踏まえて現地に行けたことで答え合わせができた感じだったので。ただ、当時は本当にヤバいなと思いました(笑)。

現地研修

自然のなかで

定評のあるアイデア力に加え、プレゼン力が高評価を得た理由

今回、テーマが『アオハル』、ターゲットは僕らと同じ世代だったので、どういうことが受けるのか、もっとこうした方がいいんじゃないか、自分たち目線で面白いと思える提案を考えること、を意識しました。そのうえで、羽藤先生に提案するのですが、『本当にそれおもしろいと思う?』とズバッと言われたり。でも、褒めてもらってもそれが結果につながらなかったら意味がないし、厳しいことは言われますが、それがより良い提案につながるならその方がいい。だから、歴代の羽藤ゼミはアイデア力が高いのだと思います。

ペアでプレゼン

プレゼンについても、経験者が少なかったので、緊張しないように2人ペアにして、先生からの提案で“掛け合い”スタイルにしました。聞いてもらいやすかったり、耳に入ってくるように意識したり、資料も見やすさや見ていておもしろいと思えるように心がけて作ったり。こう言った方がおもしろいかも、こうした方がもっと良くなるかも、とみんなで意見を出し合って、あのプレゼンができました。

リーダーとして、個々の強みを生かすチームづくりを

これまであまりリーダーの経験がなかったので、どうまとめていって、どう進めていけばいいのかがわからなくて、最初はすごく大変でした。いろいろ出てくるアイデアをひとつの結論に導くことができなかったり・・。ただそのなかでも、たくさん話し合う、みんなで良いものを作っていく、ということは大事にしていました。一人が前に出過ぎると、他の人たちが意見を言いづらくなり、チームとしての意味がなくなってしまうので、意見が言いやすく話し合いができる雰囲気づくり、を考えて動くようにしていました。

チーム力

話し合いでつくる

最初は役割分担をするという考えもなかったので、羽藤先生からアドバイスをもらい、1年以上一緒にやっているなかで感じていたそれぞれの得意分野から役割を分けていって、なんとかまとめていくことができたかな、と。それぞれに任せるという方法が取れたことで、企画そのものが自然とおもしろくなったのかなと、個人的には感じています。

今回の取り組みを通して育まれた“強み”を胸に、いざ就活へ

課題発見力、僕はリーダーをしていたのでリーダーシップ力、仲間と協力する力、コミュニケーション力、自治体の人とのやり取りを通してのメールの書き方など、本当にいろいろなことを学んだ、ものすごく濃い半年間だったなと思います。コロナ禍で、対面でのこうした機会もなかなかないなか、それを経験できたということは僕たちの強みになるんじゃないかな、と思います。みんな言っていましたが、錚々たるメンバーの前での発表は本当に緊張したし足も震えました。だけど、あの経験があるからこそ、これからの就活もなんとかやっていけるんじゃないか、と思っています。

当日の様子

発表前の学生

ちなみに、瀬戸内カレッジの取り組みのなかで一番楽しかったことに“現地研修”を挙げた長尾さん。「やっぱり、ゼミ生同士の絆が深まった感じがするので。新しい気づきもあって、仲間同士の絆も芽生えて、それが一番良かった」と話していました。

3年生は、新型コロナウイルスにより世の中の動きが止まった2020年春に入学した世代。さまざまな制限のなかで日々を送ってきたからこそ、ゼミメンバーと泊まり込みで現地研修を行い、対面で成果報告をしたという経験は、大学生活を象徴する大きな記憶であり思い出となったようです。

表彰を終えて

ゼミ活動は2年生からスタートします。長尾さんは当時を振り返り、「ゼミに入ってすぐ、社会連携をやるって聞いたときは大丈夫かなと思った」と笑います。ただ、その思いは時間とともに少しずつ変わり、「どこのゼミより早く集まって取り組んですごく大変だったけど、すごく成長できたし、自分をレベルアップさせることができた」と、ゼミでの活動について語りました。

本学では、こうした体験型プログラムへの参加を通して、主体的か仲間と協力してひとつのことに取り組むことを学び、自分を成長・進化させていきます。

周防大島町の西村氏(担当者)&
羽藤教授コメント

西村一樹氏(周防大島町役場 総務部 空家定住対策課 空家定住対策班)

西村一樹氏

羽藤ゼミの皆さん、受賞おめでとうございます。
発表が最後ということもあり、難しい環境であったと思いますが、周防大島町の魅力と皆さんのアイデアを力強く発表いただき、とても素晴らしいプレゼンでした。また、結果発表後に皆さんが私たちのもとへ駆け寄ってくださったことは、一生の想い出です。
この経験をこれからの人生に活かされ、皆さんが益々ご活躍されることを周防大島の地よりお祈り申し上げます。

羽藤雅彦教授

羽藤雅彦教授

この取り組みは5月ごろから行われ、連携先自治体である周防大島町の西村さん(担当者)とのやり取りや現地研修等、学生もたくさんの経験をしてきました。多くの方からの期待に応えるためにも、ゼミ時間外にも毎週自主的に集まって、提案のブラッシュアップを行ってきました。そういった学生の頑張りが評価され、大変嬉しく思っています。
この経験を糧に、将来を切り拓いてもらえると信じています。

【瀬戸内カレッジ】 とは・・

JR西日本・自治体・大学が連携し、『若者視点を活用した地域活性化』『旅行需要の喚起』『学生の成長機会創出』を目指す産官学プロジェクト。これまで北陸、南九州、新潟、瀬戸内エリア等で毎年実施。

2019年度からは、瀬戸内エリア(岡山、広島、香川、愛媛の4県)を対象とした【瀬戸内カレッジ】を実施(2022年度は山口県を加えた5県の自治体を対象)。本学を含む7大学(+関西観光教育コンソーシアム)が全10チームに分かれ、それぞれの担当地域の新たな魅力発信や地域が抱える課題解決のための提案を考えました。

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